ベジタリアン食・フレキシタリアン食を処方すれば、肉の摂取量は持続的に減少する

肉を食べるのを控えることがアニマルウェルフェア・環境・人間の健康などの面から望ましいことは、多くの人が認めている。しかし、食肉消費の削減を普及させるための戦略としてどのような形で促すのが最も効果的なのかについては、未だよ…

肉の消費を減らすのが不満なのは誰か? メディアによるフレーミングの分析

目的: 赤身肉や加工肉を多く含む食生活は、環境の悪化や温室効果ガス排出、慢性疾患による世界的な負担増に大きく関わっている。これまでに発表された主要な調査報告では、赤身肉・加工肉の消費を世界全体で大幅に削減することが求めら…

ヴィーガンコスメ製品の購入におけるソーシャルメディアの影響

ヴィーガンの食生活の選択や実践に触れる機会は、倫理や環境の問題に関心を持つ人々の意見がソーシャルメディアで広く発信されることによって拡大されてきた。こうした中には、インフルエンサーとしてバーチャルで相当な数のフォロワーを…

肉の消費による環境と健康への害を、食肉産業はどのようにフレーミングしているか

人類と地球の健康を守るために赤肉や加工肉の消費量を減らそうという呼びかけに対して、政策関係者の関心が向けられつつある。しかし、これは食肉産業の利益にとっては潜在的な脅威となる。化石燃料やタバコなど、有害な他の製品の生産者…

ベジタリアン食をリクエストする動機が人々の感情的反応と認識に与える影響

肉の摂取量を減らしたい、あるいは肉食を避けたいと考えている人々にとって、社会的な状況が問題となることがある。本研究では、英国に在住し肉を食べる成人1,117人からなる大規模な代表サンプルを対象としてビネット*実験を実施し…

嫌悪感が強まれば、肉の摂取量は減少する

肉を食べることは持続不可能であり、不健康かつ非倫理的であるとの見方は強まりつつあり、人々が肉の摂取を減らすのを支援できる要因を明らかにすることは急務となっている。肉に対する嫌悪感は、そのような要因のひとつであり、これはベ…

肉食の正当化、生産システムに対する考え方、肉を代替する意欲

肉の消費に対する両面的で相反する感情は、肉を食べる楽しみと同時に引き起こされる、動物を傷つけることへの嫌悪感から生まれる。なんらかの方略によって肉食を正当化することは、このような認知的不協和に対処する手段となる。 本研究…

男らしさの違いから、肉の消費量、減らす意思、ベジタリアンへの態度を予測できるか?

「本当の男なら肉を食べる」。この考え方は、時代や文化を超えて広く浸透しているが、その一方で、すべての男性に同じように当てはまるわけではないため、あまりにもステレオタイプに偏っており、社会集団におけるジェンダーのあり方への…

ヴィーガンをどうやって見分けるか? 同調圧力と菜食主義、古典的心理実験による検証

肉を使わない食生活にメリットがあると考える人は(個人としては)増えつつある。しかし、社会全体として見ればプラントベースの食事への移行はゆっくりとしか進んでいない。肉を食べないという個人レベルの嗜好が、人々の毎日の食事選択…

菜食を支持する社会的アイデンティティの形成:ヴィーガン料理ワークショップが子供に与える影響

プラントベースの食生活を選択することは、気候変動を緩和するうえで有益であるが、ほとんどの人は肉を食べ続けている。社会的アイデンティティは食事の選択に影響を与える。この研究では、子ども向けのヴィーガン料理ワークショップを通…

気候変動に対する食肉・酪農産業の責任

気候変動に対する責任が人間活動にあるという考え方は、特に化石燃料の生産をはじめとする企業活動にまで広く及んでいる。畜産に起因する温室効果ガス排出は、人為による温室効果ガス全体の排出量のうちの14.5%と推定されているにも…

ドイツにおいて食肉課税への国民の支持を決定する要因ーアニマルウェルフェアは気候変動緩和よりも強い

食肉に対する課税は、食肉生産に関連する気候への影響やアニマルウェルフェアの問題への取り組みに役立つ可能性がある。本研究では、ドイツ市民2,800人以上を対象とした国民投票を模した選択実験において、食肉への課税に対する有権…

政治家たちはなぜ肉の話をしないのか? 人間と動物の関係、選挙における政治心理学

政治学と心理学の文献に基づいて、本稿では動物に関する政治的関心や、動物への配慮を訴える立候補者が有権者の反発を引き起こすという問題について議論する。これを検証するため、一般的な米国市民の参加者からなる大規模サンプルを用い…

ヴィーガンの道徳的なステレオタイプ化:食事の動機と活動家ステータスの役割

ヴィーガンに対して人々が抱く感情には相反するものがあり、ヴィーガンの道徳的な目的やコミットメントが賞賛される一方で、傲慢にみえるヴィーガンの態度や過剰なコミットメントが軽蔑されることもある。健康やアニマルウェルフェア、持…

グラフィック警告表示で食肉消費を減らせるか?

赤身肉は「発がん性の恐れあり」、加工肉は「発がん性あり」と分類し、タバコ製品に使われるような警告ラベルを食肉製品に貼ることを求めた。これらのラベルは、問題となる行動に伴う健康リスクについて人々に情報提供するもので、通常は…

食肉税の性格に関するオランダ国民の選好意識

地球環境に可能な限界を逸脱しないためには、世界の食料システムは大きく変化する必要がある。こうした背景から、食肉製品から離れ食生活の転換を促すための政策措置として、食肉製品への課税がしばしば提唱されている。このような税制の…

肉が及ぼすアニマルウェルフェア・環境・健康への影響 — 日々のリマインダーは食肉消費を変えるか

食肉消費は様々な悪影響をもたらすため、個人の食肉摂取量を減らす方法を見出すことは喫緊の課題である。本研究では、食肉によアニマルウェルフェア、環境や健康への悪影響について、携帯電話のテキストメッセージで毎日注意を促した場合…

プラントベース代替肉をレストランメニューのデフォルトにして家庭外消費を促進する

レストランは、家庭外において食肉を大量に消費する場であるが、現状ではプラントベース代替肉はニッチな製品にとどまるため、環境に対する食品消費の影響は大きいままで変わらない。本研究では、レストランのメニューのデザインをわずか…

アニマルウェルフェアを向上させるための人工知能技術の進歩:現在の応用と研究の進展

様々な分野における人工知能(AI)の導入は大きな進歩をもたらした。動物に関わる産業も例外ではない。この総説では、アニマルウェルフェアの向上におけるAI技術の利点と限界、将来の展望を調査することを目的としている。 最初に、…

ツイッターの食品消費トレンドをソーシャルメディア分析で探索する:#Veganuary の場合

Twitterのハッシュタグ #veganuary(ヴィーガニュアリー、ヴィーガン vegan と1月 Januaryからの造語)は、2022年から52,000件以上のツイートにおいて使用された。本稿ではこの例を用いて、…