スイスにおける食肉削減政策の受容

Acceptance of meat reduction policies in Switzerland

Sebastian Richter , Adrian Muller, Mathias Stolze, Isabelle Schneider, Christian Schader

2023/02/03

https://doi.org/10.1016/j.isci.2023.106129

論文概要

 

本研究の目的は、スイスにおける食肉消費に影響を与えるさまざまな政策手段に対する受容度を分析することである。主要な利害関係者を対象とした質的インタビュー調査を実施し、食肉消費を削減するための政策手段37件を作成した。標準化された調査において、これらの措置に対する受容度と、措置を実施する上で重要となる前提条件を分析した。

食肉製品に対する付加価値税の引き上げなど、直接的な影響が最も大きくなる可能性のある措置に対しては強い拒否感が見られた。また、食肉消費には直接影響しないが、長期的には食肉消費を大きく変化させる可能性のある施策、例えば研究への投資や持続可能な食生活に関する教育などは、高いレベルで受け入れられていることがわかった。

さらに、短期的な効果が大きい対策として、アニマルウェルフェアに関する基準の厳格化、食肉広告の禁止なども広く受け入れられていた。食肉消費の削減に向けた食料システムの転換を目指すうえで、これらの施策は政策立案者にとって有望な出発点となると考えられる。

 

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