動物性食品から植物性食品への置き換えで心代謝と全死因死亡に起こる変化 前向き研究のシステマティックレビューとメタアナリシス

論文概要

 

背景: 動物性食品を植物性食品に置き換えると心血管疾患や2型糖尿病、全死因死亡のリスクが低下するという研究結果は増えつつある。本研究のシステマティックレビューとメタアナリシスでは、動物性食品を植物性食品に置き換えた場合に心代謝と全死因死亡に及ぼす影響に関して、これまでのエビデンスを総括して検証する。

方法: 2023年3月までにMEDLINE・Embase・Web of Scienceのデータベースに登録された研究を系統的に検索し、動物性食品を植物性食品に置換が心血管疾患・2型糖尿病・全死因死亡率に及ぼす影響を調査した前向き研究を特定した。ランダム効果メタアナリシスを用いて要約ハザード比(SHR)および95%信頼区間(95% CI)を算出した。エビデンスの確実性はGRADEアプローチに従って評価した。

結果: 検索で抽出された研究論文は合計37件で、24のコホートが対象とされていた。心血管疾患のリスク低下を示すエビデンスとして中程度の確実性があるのは、加工肉をナッツ類で置き換えた場合 [SHR (95% CI): 0.73 (0.59, 0.91), コホート数 n = 8]、豆類で置き換えた場合 [0.77 (0.68, 0.87), n = 8]、全粒穀物で置き換えた場合 [0.64 (0.54, 0.75), n=7] であった。同様に、卵をナッツに置き換えた場合 [0.83 (0.78, 0.89), n=8]、バターをオリーブオイルに置き換えた場合 [0.96 (0.95, 0.98), n=3] でも心血管疾患のリスクは低下し、エビデンスの確実性は中程度であった。

2型糖尿病に関しては、赤肉を全粒穀物・シリアルに置き換えた場合 [0.90 (0.84, 0.96), n = 6] 、赤肉または加工肉をナッツ類に置き換えた場合 [0.92 (0.90, 0.94), n = 6 または 0.78 (0.69, 0.88)、n=6]、鶏肉を全粒穀物に置き換えた場合[0.87 (0.83, 0.90)、n=2]、卵をナッツ類または全粒穀物に置き換えた場合[0.82 (0.79, 0.86)、n=2 または 0.79 (0.76, 0.83)、n=2]、それぞれリスクは低下し、エビデンスの確実性はいずれも中程度であった。

結論: 以上の結果は、動物性食品(赤肉・加工肉・卵・乳製品・鶏肉・バターなど)から植物性食品(ナッツ類・豆類・全粒穀物・オリーブオイル)への移行が心代謝機能および全死因死亡に有益であることを示している。

 

原文タイトル:Substitution of animal-based with plant-based foods on cardiometabolic health and all-cause mortality: a systematic review and meta-analysis of prospective studies

論文著者:Manuela Neuenschwander, Julia Stadelmaier, Julian Eble, Kathrin Grummich, Edyta Szczerba, Eva Kiesswetter, Sabrina Schlesinger & Lukas Schwingshackl

公開日: 2023/11/16 

論文URL:https://doi.org/10.1186/s12916-023-03093-1

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