論文概要
食品業界は、食品生産の改善と環境に対する影響の削減を迫られている。さらに、今日の消費者は、より持続可能な食生活へのシフトを強めている。このような状況において、植物由来のタンパク源は有望な解決策であると考えられる。本調査では、ギリシャにおいてプラントベースのタンパク質を含む食品を生産している、あるいは生産を計画している企業の代表者の認識を調査する。
360通の有効回答にもとづく定量分析では、a) プラントベース製品が消費者に受け入れられるための主な要因と障壁、b) ラベルに使用するのに最も人気のある言葉・フレーズの選択肢は何か、c)プラントベース食品の(外観・色・味・匂いなどの)官能特性、価格、販促キャンペーンなど、動物性タンパク食品に比べた場合の主なマーケティング要因の違い、などについて検証・探索した。
調査結果によると、プラントベースのタンパク質食品の消費に移行する動機としては「健康」が有力であった。さらに、消費者サイドにおける「消極的態度」が、食習慣を変える上でのもっとも大きな障壁となっていた。ラベルに表示される言葉やフレーズについては、「植物性タンパク質」という言葉と「植物性タンパク質を多く含む」というフレーズが最も人気があることがわかった。さらに、官能特性と販促戦略に関する見解では、プラントベース食品と動物性タンパク質製品では特に違いはない、あるいはそうあるべきだという点で一致していた。興味深い点として、回答者の大半は、プラントベースタンパク質製品の価格が動物性タンパク質製品に比べ高い、または高くなると答えていた。この調査は、食品・飲料業界と、植物由来のタンパク源を使用した製品を扱う、または計画している企業について重要な知見を提供するものである。
Passiou E Konstantina, Agapitou Chrysa, Rotsios Konstantinos, Folinas Dimitrios
2023/02/01
Plant-based Protein Food Products: Perceptions from the Greek Food Industry