論文概要
目的: 高齢女性におけるプラントベース食と過体重・肥満の関連を調査するため、肉を習慣的に食べている人のデータと比較する。
研究デザイン・設定・参加者: 「オーストラリア女性の健康に関する縦断的研究」における1946年から1951年まで出生したコホートで、食物頻度質問票に回答した女性参加者9102名(平均64.3歳)を対象とした横断研究。食事パターンは、ヴィーガン・ラクトオボベジタリアンペスコベジタリアン・セミベジタリアン、習慣的に肉を食べる人に分類された。アウトカムは、体重・BMI・腹囲であった。
結果:習慣的に肉を食べる人と比較して、ペスコベジタリアンの体重・BMI・腹囲は有意に低く(-10.2 kg、-3.8 kg/m2、-8.4 cm)、ラクトオボベジタリアンでは体重とBMIが低かった(-7.4 kg、-2.9 kg/m2)。肉を食べる人における比較では、毎日または1日に複数回摂取する人では、それ以外で週に2回以上肉を食べる人と比較して、体重・BMI・腹囲が有意に高く(2.5 kg;、0.9 kg/m2;、2.2 cm)、週に1回以上肉を食べる人と比較しても同じく有意に高かった(6.8 kg;2.1 kg/m2、6.0 cm)。
この関連は摂取量に依存しており、上記の肉の摂取量のカテゴリー(週に1回以上・週に2回以上・毎日または1日に複数回)が高くなるごとに、体重では2.6 kg、BMIでは0.9 kg/m2、腹囲では2.3 cm、それぞれ増加していた。
結論: 体重・BMI・腹囲は、プラントベース食の女性では低く、肉の消費量が増えるともに増加した。これらの結果は頑健であり、身体活動レベル・喫煙状況・アルコール摂取の習慣・サプリメントの服用・ホルモン補充療法などの交絡因子を調整しても変わらなかった。
Jessica JA Ferguson, Christopher Oldmeadow, Gita D Mishra, Manohar L Garg
2021/09/06
Plant-based dietary patterns are associated with lower body weight, BMI and waist circumference in older Australian women