恋愛パートナーの食事パターンとプラントベース代替肉消費の関連性

論文概要

 

プラントベース代替肉(PBMA)は、より持続可能な食糧システムへの移行において重要な役割を担っている。消費行動に関する従来の研究では、PBMA を採り入れるかどうかを決める際に個人レベルの要因がどのように影響するかが検討されてきた。しかし、食生活の選択には社会的背景があり、対人関係による影響を受けやすいものである。その中でも、恋愛関係にあるパートナーは互いに親密な関係にあり、食事を共にする頻度が高いため、PBMA の消費において特に重要な要因となると思われる。このため、肉へのこだわりの強さがパートナーの間で異なる場合、パートナーが及ぼす影響はより顕著となる可能性がある。

本研究では、肉の消費量が互いに異なるスイス人のカップル136組を便宜サンプルとして使用し、食生活の動機が本人およびパートナーのPBMA消費量に及ぼす影響について検討した。2人のパートナーは、最初のベースライン調査で現在の食生活を選択した動機について回答し、これに続く調査期間では28回の食事を共にし、日々の食事内容を記録して報告した。これらのデータをもとに二項モデルを用いて個人レベルの効果と対人関係による効果を検証した。

個人レベルの効果としては、動物や環境問題への関心の強さはPBMAの消費量と正の相関を示し、肉食に関する一般的な考え方を支持する姿勢は、PBMA の消費量と負の相関を示した。一方、代替肉の入手方法が限られていることは、肉類の消費量が少ない人がPBMAを選択する上での障壁となっていた。対人関係による影響としては、パートナーが動物の問題に対して強い関心を持っているほど、もう一人のパートナーも食事にPBMA を選択する傾向が強かった。肉は「自然」「必要」「美味しい」と考えるのは肉を食べる人に一般に見られる態度であるが、肉をあまり食べない人では、こうした傾向は弱かった。一方、そのパートナーがPBMAを摂取する頻度はより低い傾向にあった。

探索的手法による上記の研究結果は、肉類の代替に関する研究やその推進には個人レベルだけでなく、対人関係の視点を取り入れることが重要であることを示している。

 

原文タイトル:Associations between romantic partners' dietary motives and their plant-based meat alternative consumption

論文著者:Sandro Jenni, Maxim Trenkenschuh, Nicholas Poh-Jie Tan, Wiebke Bleidorn, Christopher J Hopwood

公開日: 2025/08/07 

論文URL:https://doi.org/10.1016/j.appet.2025.108260

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