糖尿病の管理と合併症の予防におけるプラントベース食とファイトケミカル

Plant-Based Diets and Phytochemicals in the Management of Diabetes Mellitus and Prevention of Its Complications: A Review

Prawej Ansari, Joyeeta T Khan, Suraiya Chowdhury, Alexa D Reberio, Sandeep Kumar, Veronique Seidel, Yasser H A Abdel-Wahab, Peter R Flatt

2024/10/30

https://doi.org/10.3390/nu16213709

論文概要

 

糖尿病は現在、世界の公衆衛生における危機とみなされているが、従来の治療では生涯にわたる服薬が必要であり、副作用や入手のしやすさ、コストなどの点で限界がある。2型糖尿病は一般に肥満を伴い、血糖値の上昇、高脂血症、慢性炎症、すい臓β細胞機能の低下、インスリンに対する抵抗性などの特徴がある。未治療、あるいはコントロール不良の糖尿病では、高血圧・腎機能障害・神経障害・網膜症などの血管系の合併症リスクが高くなり、重度の衰弱状態をもたらし、生命に関わることもある。

プラントベースの食品は、多様なファイトケミカル(植物性化学物質)を含む自然なアプローチとして、2型糖尿病の管理において効果を期待できる。数多くの疫学研究により、プラントベース食品(野菜・果物・香辛料・調味料)を多く含む食生活が糖尿病の予防と管理において有益であることが明らかにされている。従来の薬剤とは異なり、こうした自然食品は広く入手可能で、価格も手ごろであり、一般に副作用の心配もない。

プラントベースの食品を毎日の食事に取り入れることは、糖尿病で見られる高血糖のコントロールに役立つだけでなく、肥満の人の体重管理をサポートすることができ、健康面で幅広い利点がある。このレビューでは、糖尿病の病因と治療と管理の現状を概観し、特にプラントベース食品で期待できる潜在的な可能性に焦点をあてて解説する。

 

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