動物を食べるのを減らす リデューセタリアニズムの擁護

Eating Fewer Animals: A Defense of Reducetarianism

Joshua May and Victor Kumar

2025/06/04

https://doi.org/10.1163/17455243-20254675

論文概要

 

工場畜産によって生産された動物性食品の消費に反対する従来の道徳的主張は、無条件の定言的なものであり、そこで結論として求められているのは、あらゆる動物性食品を食事から排除すること(ヴィーガニズム)、あらゆる動物の肉を排除すること(ベジタリアニズム)、魚介類を除いてあらゆる動物性食品を排除すること(ペスカタリアニズム)などである。

「リデューセタリアニズム(減量主義)」は、これらに代わるアプローチの一つであり、動物性食品の消費を漸進的に減らしていくもので、一概に断つことを求めるものではない。より普遍的に広がる可能性のあるアプローチであるが、道徳論の立場からこれを擁護する必要性は大きく、本稿ではこの点を明確に説明する。

まず、リデューセタリアニズムを擁護する妥当な論拠を提示し、次にこれに対する反論 — リデューセタリアニズムは)こうした残酷な慣行に対処する義務を果たしていないこと、現状を正当化するものであること、畜産における体系的な不正義を正すものではないこと — の3点について検討していく。

結論として、リデューセタリアニズムは多くの人々が採り得るアプローチとして正当化できるものであり、工場畜産に関する道徳上の問題を前進させるうえで有望な道筋となる。

 

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