プラントベース食とスポーツのパフォーマンス

論文概要

 

近年、健康や環境への懸念からプラントベース食への関心が高まっている。プラントベースの食生活は心血管疾患リスクの低下、体重の管理、血糖値の調節など、健康に関連したベネフィットをもたらす可能性がある。プラントベースの食事パターンには複合炭水化物や抗酸化物質、食物繊維、ファイトケミカル(植物化学物質)が豊富に含まれるが、一部の植物性食品に含まれる抗栄養素によって栄養素の吸収が妨げられることから、食事計画には注意が必要である

プラントベース食はスポーツパフォーマンスの向上にも寄与するが、腸内の微生物叢に好影響を与えることで健康とパフォーマンスのさらなる増進につながる可能性がある。本稿では、ヒトを対象とした実験研究に関して1986年から2024年までに発表された論文を検証した。主な目的は、プラントベース食がスポーツパフォーマンスに及ぼす影響の評価である。

最近の研究では、プラントベース食が運動能力を損なわず、血流の改善や酸化ストレスの低減によってスポーツパフォーマンスに好影響を与えることが示唆されている。これらの知見の臨床的意義は大きく、特にアスリートが食事介入によって身体能力の最適化をめざす際には重要となる。

 

原文タイトル:Plant-Based Diet and Sports Performance

論文著者:Tatiana Cantarella Sarmento, Rosângela Dos Santos Ferreira, Octávio Luiz Franco

公開日: 2024/11/07 

論文URL:https://doi.org/10.1021/acsomega.4c07560

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