アルゼンチン・チリ・コロンビア・エクアドル・ペルー・ボリビアの消費者における、畜産動物のアニマルウェルフェアに対する意識

Consumer attitudes towards farm animal welfare in Argentina, Chile, Colombia, Ecuador, Peru and Bolivia: A segmentation-based study

Laura X. Estévez-Moreno, Genaro C. Miranda-de la Lama, Giuliana G. Miguel-Pacheco

2022/01/31

https://doi.org/10.1016/j.meatsci.2022.108747

論文概要

 

畜産動物のアニマルウェルフェア(farm animal welfare, FAW)に対する消費者の態度は一面的な現象ではなく、民族性・農産物文化・倫理観、購買力・信条に関わるさまざまな考え方や社会的な側面を伴っている。そこで本研究では、南米の畜産物消費者に関して、FAWに対する意識の性格によってセグメントとして分類することを目的とした。アルゼンチン・チリ・コロンビア・エクアドル・ペルー・ボリビアの参加者2852人を対象としたオンライン調査を実施した。

因子分析に続いて行った階層クラスター分析により、FAWに対する態度に関して4つの消費者セグメントが特定された。第1のセグメントはFAWに倫理的にコミットする消費者(1323人)であり、第2のセグメントは農家にコミットし、製品ラベルの情報に関心のある消費者(215人)であった。第3のセグメントはFAWと農家、さらにFAWへの取り組みに関心を示した消費者(993人)、第4のセグメントは関心のない消費者(321人)であった。

FAWは南米では比較的最近の商業現象であるが、今回の結果から、動物への配慮は人類の普遍的価値観であり、貧富の差や先進国・非先進国といった、伝統的な二項対立を乗り越えられる可能性があることが示された。

 

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