エシカル・ヴィーガニズムとフリー・ライディング

Ethical Veganism and Free Riding

Jacob Barrett, Sarah Zoe Raskoff

2023/03/26

https://doi.org/10.26556/jesp.v24i2.2334

論文概要

 

畜産業は動物に膨大な痛みと苦しみを与えている。エシカル・ヴィーガンの多くは、こうした苦しみを減らすため、我々には動物性食品を控える義務があると主張する。

しかし、この主張には課題がある — すなわち、畜産業の規模や構造が巨大であるため、個人の食生活の選択によって変化が起こる見込みはほとんどないと思われることである。

本稿では、この課題に関して一般に見られる回答の内容を検証し、エシカル・ヴィーガニズムに代わる主張を展開する。

具体的には、ヴィーガンは集団として動物の苦痛を減らすことに成功しているのであり、従って個人はこうした集団レベルの努力にただ乗りするのではなく、そこに参加する義務がある。個人のレベルでも動物性食品の消費を控えるべきなのはこのためである。

あるいは、少なくとも、完全にヴィーガンになる義務はないとしても、非人道的に飼育されたた動物に由来する食品の購入を減らす強い理由が個人にはある。

 

別のFACTを探す