論文概要
プラントベース食の未来は、公衆衛生に関わる複雑な問題であるとともに、地球の健康とも不可分の関係にある。世界人口を栄養豊富なプラントベース食に移行させることは、持続可能な食糧システムに移行して2050年までに100億人に食料を供給できる最もインパクトのある戦略の一つである。
この総説では、持続可能な食および食料システムとは何かについて、専門家の国際組織による定義を要約し、持続可能な食におけるいくつかのパターンについて解説する。また、食事に含まれる植物性および動物性の食品、代替タンパク質の種類と割合が、持続可能な食とどのように関連し、罹患率や死亡率を減少させているかを探る。
これに続き、人類の健康・生態系の健全性・社会的公平性・経済的繁栄の促進を原則とする概念的枠組みに基づいて、持続可能なプラントベースの食の実現に必要な現在の課題と行動に関するエビデンスを統合する。
政府・企業・市民社会が採るべき戦略としては、健康的で公平、強靭性を備えたアグロエコロジーの食糧システムにおいて市場の選択を促すことにより、プラントベースで持続可能な食へと導くことを提言する。
Vivica I. Kraak, Jessica Aschemann-Witzel
2024/05/20
The Future of Plant-Based Diets: Aligning Healthy Marketplace Choices with Equitable, Resilient, and Sustainable Food Systems