ベジタリアンの青少年が抱く食事についての考え方、信念と幸福感

Diet-related attitudes, beliefs, and well-being in adolescents with a vegetarian lifestyle

Loredana Benedetto, Ilenia Sabato , Carola Costanza , Antonella Gagliano , Eva Germanò , Luigi Vetri, Michele Roccella, Lucia Parisi, Costanza Scaffidi Abbate, Massimo Ingrassia

2023/11/02

https://doi.org/10.3390/healthcare11212885

論文概要

 

菜食主義は、平等や動物・環境の保護をはじめとした健康や倫理、環境に関する価値観を満たすことができる。その一方で菜食主義は、自己決定の義務感に対する思春期の反応を表現していることもある。また、菜食主義者では抑うつのリスクが高く、身体的な満足感が低いという研究もある。さらに、ベジタリアンは抑うつリスクが高く、自己の身体への満足感が低いという研究もある。西洋における非肉食の広がりを踏まえて、身体的・心理的健康に対して菜食主義がもたらす利益とリスクについて研究が進められてきたが、思春期のベジタリアンが抱く食事に対する考え方にどのような要因が影響しているのかについては、ほとんど検討されていない。

本研究では、匿名化された自己申告による緩やかな構造化面接によって、青少年期にベジタリアンの食生活を選択することに関わる要因について検証した。研究では、(a) ベジタリアンの選択における性差、(b) ベジタリアンの選択と関係した宗教・家族・倫理・健康上の要因、(c) 青少年のベジタリアンにおける幸福の指標、について調査した。

その結果、非ベジタリアンでは健康への懸念についてのスコアが低かった一方、ベジタリアンの青少年にとって菜食主義の動機は、主に倫理的判断や信念、価値観にあることが示唆された。逆に、痩せたいという願望、体型に対する不満、抑うつ感情などの要因とは無関係であった。

 

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