ヴィーガン料理を不味いと思うとき: 象徴的脅威としてのヴィーガニズム

When meat-eaters expect vegan food to taste bad: Veganism as a symbolic threat

Daniel L. Rosenfeld, Hank Rothgerber, A. Janet Tomiyama

2023/02/11

https://doi.org/10.1177/13684302231153788

論文概要

 

肉を食べる人は概してヴィーガン料理は不味いと思っている。我々は、ヴィーガニズムが象徴的な脅威として認識されるためにこうした見方が生まれてくる可能性があると推測した。つまり、ヴィーガン料理を低く評価することで、肉を食べる人は、自分が所属する集団の価値観を守り、象徴的脅威を排除できるのかも知れない、ということである。

米国の居住者で、肉を食べる人々を対象として4つの研究を行った(参加者合計1,563人)。研究1aと1bでは、カーニズム(肉食主義)-人間には動物やその副産物を食べる権利があるというイデオロギー―を最も強く支持する参加者において、ヴィーガン料理を不味いと予想する傾向が最も強かった。研究2においては、味覚に関する予想とカーニズムの間のこのような関係は、ヴィーガニズを象徴的脅威とする認識によって説明できた。研究3では、実験的に象徴的な脅威をさらに強調した場合、参加者の味覚に関する予想はさらに悪くなった。

自己の所属する集団における支配的価値観へのこだわり、それ以外の集団を脅威とする認識は、ヴィーガニズムを受容するうえでの障壁となる可能性がある。

 

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