論文概要
これまでの実証的研究によれば、肉食に対する態度や実際の肉食行動には性差があることがわかっている。いくつかの研究ではさらに、(心理学における)ダークトライアドを構成する3つのパーソナリティ特性(マキャベリズム・ナルシシズム・サイコパス)のすべてにおいて、男性のスコアは女性に比べて高いことが明らかになっている。
本研究では、パーソナリティにおけるこのような違いによって、肉食を正当化する態度とジェンダーの関連を説明できるかどうか、さらにこのことから肉の消費量を予測できるかどうかについて検証した。257人の参加者を対象として調査を実施した。
我々の結果は過去の研究を再現するもので、男性では、肉食を直接的に正当化する態度に関して女性よりスコアが高く、ベジタリアンやヴィーガンである頻度は女性より低かった。さらに、最も重要なこととして、マキャベリズムにおける性差から、肉食を正当化する態度における性差を説明することができ、さらに実際の肉の消費量を予測することができた。このような傾向は、ダークトライアドの他の2つの特性では見られなかった。
これらの結果は、肉食を正当化する態度における性差が部分的にはマキャベリズムによって説明でき、これが肉の消費量がより多くなることに関わっているとする見方を支持するものである。
Alica Mertens, Mischa von Krause, Sebastian Meyerhöfer, Celine Aziz, Felicitas Baumann, Alexandra Denk, Theresia Heitz, Johanna Maute
2019/11/19
Valuing humans over animals – Gender differences in meat-eating behavior and the role of the Dark Triad Triad