動物由来のミルクとプラントベース代替飲料 脂肪酸・アミノ酸・ミネラル組成はどう異なるのか

論文概要

 

欧米諸国において牛乳の消費は減少しているが、それに代わってプラントベース飲料の消費の増加が増加している。プラントベース飲料は、牛乳や乳製品に代わる健康的で持続可能な食品として販売されているが、栄養価が低いことを示唆する研究もある。

本研究では、アーモンド・オート麦・米・ココナッツ・大豆を原料とする飲料について、複数のブランドを取り上げて比較分析した。その結果、これらの飲料では牛乳やヤギ乳に比べて総タンパク質・脂質・アミノ酸・ミネラルの含有量が低いことが明らかになった。

その中で唯一の例外であったのは大豆ベースの飲料で、タンパク質含量(牛乳とヤギ乳の3.42%と3.25%に対して豆乳では3.47%)とアミノ酸組成が牛乳・ヤギ乳に近似しており、ミネラル含有量も高かった。

プラントベース飲料には反栄養素(アンチニュートリエント)とされる植物性化合物が含まれていることや、そのために生物学的利用能が低下して栄養の質が悪化する可能性について考察する。

 

別のFACTを探す