持続可能なダイエットは、家族や友人を巻き込むことで長続きする

Involving family and friends helps sustainable diets last longer

Rosaly Severijns, Igor Asanov, Sandra Streukens, Stephan B. Bruns, Pablo Moleman, Jasperina Brouwer, Joey van Griethuijsen & Sebastien Lizin

2024/11/20

https://doi.org/10.1038/s44168-024-00192-4

論文概要

 

動物性食品の消費を減らすことは、気候変動やその他の環境問題を緩和するために必要な行動である。本研究では、動物性食品の消費を削減するためのアプリを使った30日間のチャレンジにおいて、個人で参加した場合と(家族や友人を含む)チームで参加した場合の有効性を比較検証した。

事前登録された無作為化フィールド試験(参加者数=1213人)の結果、どちらの条件でも動物性食品の消費が対照群と比べて16~17%減少し、このうち(家族や友人の参加を奨励する)チーム参加型のアプリでのみ3ヶ月後も効果が持続することがわかった

こうした効果は、(動物性食品のうち)肉の消費量に関して最も大きく、またベースライン時に肉を食べていた人々で最も大きかった。これによって温室効果ガス排出量は21~24%減少し、どちらの介入条件でも3ヵ月後も有意に減少していたが、より大きな効果が見られたのはチーム参加型のアプリであった。

本研究の結果は、動物性食品の消費を減らすためのアプリを使ったチャレンジが費用対効果の高い方法であることを示唆しており(効果が1年間持続すると仮定した場合、ガス排出量 1 tCO2-eqあたりに要する費用として13〜25ユーロ)、特に肉を食べる人々をその社会環境とともにターゲットとすることで、動物性食品を減らそうという意思を実際の食生活における持続的変化へと移し替えることができる。

 

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