植物性タンパク質のボロネーゼソースに関する消費者の認識と評価

Does cooking ability affect consumer perception and appreciation of plant-based protein in Bolognese sauces?

Jun Niimi a, Victoria Sörensen a, Mihaela Mihnea a 1, Dominique Valentin b, Penny Bergman a, Elizabeth S. Collier

2022/02/14

https://doi.org/10.1016/j.foodqual.2022.104563

論文概要

 

消費者に肉の消費量を減らすよう促すことは、食品産業に関連する気候変動の影響を緩和するうえで不可欠となっている。一部の消費者では、代替肉によって食肉から離れる動きが進む可能性がある。しかし、これには心理的・状況的・感覚的な側面が組み合わさっていることもあり、肉を代替する選択肢として常に受け入れられるとは限らない。肉や代替肉を賞味して感覚的に識別する場合に、調理のスキルなどの要因が影響するかについては、現在のところ十分に検討されていない。

本研究では、そのような影響について調査した。調理スキルとフードネオフォビア(食物新奇性恐怖:馴染みのない食べ物への嫌悪感をアンケートによって測定)について様々に異なる消費者101名が、ボロネーゼソースで調理された6種類のミンチ製品(牛肉1種類、大豆ベース3種類・マイコプロテイン*ベース1種類・オート麦ベース1種類の代替肉)を試食して評価した。

消費者はこれらの製品について、全般的な好み・外観・香り・味と風味・食感を評価し、CATA(Check-All-That-Apply)を用いてその官能性をプロファイリングした。その結果、ボロネーゼソースで使われる場合、代替肉は牛肉と同程度に好まれていることがわかった。調理スキルによる主効果は、全般的な好み・外観・香り・味と風味・食感のいずれにおいても見られなかったが、味と風味に関する交互作用は、調理スキルと消費者サンプルの間で見られた。消費者の調理スキルは、ボロネーゼソースを感覚的に識別する能力とは関わっていなかったが、好き嫌いに関係するいくつかの属性が特定された。

追加のサンプルとしてオンラインで募集した参加者288名は、調理スキルとフードネオフォビアに関するアンケートのみに回答した。消費者から直接得られたデータとオンラインで収集したデータ(合計389名)を合わせた場合、調理スキルとフードネオフォビアとの間に負の関係が検出された。

* 菌類からつくられる代替タンパク質の総称

 

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