食品の温室効果ガス排出量に対する消費者の過小評価とラベルの有効性

Consumers underestimate the emissions associated with food but are aided by labels

Adrian R. Camilleri, Richard P. Larrick, Shajuti Hossain, Dalia Patino-Echeverri

2018/12/17

https://www.nature.com/articles/s41558-018-0354-z

論文概要

 

食料生産は、エネルギー利用と温室効果ガス排出の主要な原因であり、そのため食生活を改めることは、環境への影響を削減するために重要な行動戦略となる。しかし、さまざまな種類の食品が環境に及ぼしている影響を消費者が過小評価しているとすれば、それは食生活を変えるうえで深刻な障害となっている可能性がある。ここでは、食品に関するエネルギー消費量と温室効果ガス排出量について、消費者が著しく過小評価しており、このような盲点の可能性に対して介入の必要があることを示す。

第2の研究では、食品のライフサイクルにおける温室効果ガス排出量をわかりやすい基準単位(電球分)で表示した場合、消費者は排出量の多い食品の購入を控えることがわかった。このように、食品システムに関する理解の不足は、エネルギー利用と温室効果ガス排出を削減するうえでの障壁であるが、それはまた、適切に設計されたカーボンラベルのような簡単な介入による効果が期待できる領域でもある。

 

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