パーキンソン病において食品と関連化合物が及ぼす影響を探る

論文概要

 

パーキンソン病(PD)は、アルツハイマー病に次いで最も患者数の多い神経変性疾患であり、特徴的な運動障害および運動以外の関連症状は患者の生活の質に重大な影響を与える。本疾患の予防と管理においては薬物療法に加え、栄養管理が極めて重要である。

PDでは胃内容排出の遅延・便秘・体重減少・栄養不良・嚥下障害など、様々な問題が見られるが、栄養介入は患者の臨床転帰と生活の質を改善するうえで重要な戦略となる。プラントベース食は特にこうした患者に適しており、これはプラントベース食に豊富に含まれる食物繊維が胃腸運動を促進し、レボドパ*の生物学的利用能を高め、PDに起因する症状を改善できる可能性があるためである。このため、PD患者では神経学的治療と並行して栄養カウンセリングを実施する必要がある。

また、食品の選択はPDを発症するリスクに影響する可能性もあり、乳製品を多く摂取することと本症のリスク上昇には関連があるとされている。一方、多くの植物性食品にはフラボノイド(特にアントシアニン)をはじめとする有益なフィトケミカル(植物化学物質)が含まれ、これらは神経保護作用を促す可能性がある。さらに、適度なコーヒー摂取はPDのリスクと症状の進行を軽減しうる。

本稿のレビューでは、食生活に関わる要因がPDのリスクと進行に及ぼす影響について検証することを目的とし、疾病管理においてどのような食品や食事パターンに治療的効果の可能性があるかを評価するとともに、特に栄養介入においてプラントベース食に注目することの臨床的意義について解説する。

 

原文タイトル:Exploring the Role of Food and Food-Related Compounds in Parkinson's Disease

論文著者:Ilaria Trezzi, Gianluca Rizzo, Francesca Giampieri, Maurizio Battino, Luciana Baroni

公開日: 2026/02/02 

論文URL:https://doi.org/10.3390/foods15030514

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