フレキシタリアンとは誰のことなのか?

論文概要

 

社会科学における消費者研究でフレキシタリアンが取り上げられることが多くなっている。富裕国における食肉の消費量は高い水準にあり、持続可能性の観点から問題となっているが、フレキシタリアンの食事パターン(フレキシタリアニズム)はこれを解決できる可能性があると考えられている。

本稿ではフレキシタリアンという用語が一般にどのように理解されているかを検証し、さらに歴史的にみた場合や科学研究においてどのように理解されてきたかについても検証する。フレキシタリアンの用語が実証研究の中でどのように用いられてきたかに関して、主に3つの問題点があることを明らかにし、これらについて考察する。

第一に、どのような人がフレキシタリアンに該当するのかについて共通の認識は確立されていない。このため、フレキシタリアンが社会全体でどの程度の割合で存在するのかを把握することは難しく、これまでの推定値がどの程度まで正確かを検証することも困難である。

第二に、この用語を操作的に定義するとフレキシタリアンとして様々に異なる人が含まれてしまう傾向がある。そのため頻繁に肉を食べる人がこのカテゴリーに含まれることも多く、フレキシタリアニズムがどの程度に普及しているのか、変革をもたらす可能性はどの程度あるのか、そのいずれに関してもしばしば過度に楽観的な見方が生まれることになる。

第三に、「フレキシタリアン」という用語に関する科学的な議論は不十分であり、この用語が独立した消費者グループと見なすことが有益かどうかは未だ明らかとはいえない。

実証研究におけるフレキシタリアンあるいはフレキシタリアニズムという用語とその使い方には限界と課題があり、本稿ではこの点を体系的に検討し、潜在的な意義を考察するとともに、今後の研究に向けていくつかの提言を示す。

 

原文タイトル:Who do we talk about when we talk about flexitarians?

論文著者:Morten Wendler, Øyvind Sundet, Johannes Volden

公開日: 2025/12/04 

論文URL:https://doi.org/10.1016/j.appet.2025.108410

別のFACTを探す