ブロイラーの福祉における問題の評価 急速な成長に伴う筋骨格系の問題を中心に

Assessment of Welfare Problems in Broilers: Focus on Musculoskeletal Problems Associated with Their Rapid Growth

Byung-Yeon Kwon, Jina Park, Da-Hye Kim, Kyung-Woo Lee

2024/04/05

https://doi.org/10.3390/ani14071116

論文概要

 

ブロイラー産業の成長に伴い、集約的生産システムが環境や社会に与える影響や、ニワトリの福祉に関して従来から懸念が持たれてきた。その結果、2000年代以降、動物福祉と持続可能性を向上させる代替生産システムへの関心が高まりつつある。このため、商業生産システムにおけるブロイラーの福祉を重視し、食用に供される動物の福祉に関する情報を、信頼できる福祉指標を用いて消費者に提供することが重要となる。

リソースに基づく測定法 Resource-based measures (RBM)は、飼育密度・敷料の質・照明と空気の質など、飼養環境と管理方法の観点から鶏に与えられているリソースについて評価するものである。アウトカムに基づく測定法 Outcome-based measures (OBM)は動物ベースの測定法としても知られ、趾蹠皮膚炎・関節部分の炎症(ホックバーン)・羽毛の汚染や損傷・歩行スコア・死亡率など、鶏の福祉に関する実際のアウトカムを評価することに重点を置いている。

OBM によるこうした測定法は、動物福祉に関するより直接的な指標のひとつであり、動物福祉に関する問題を特定するうえで有用である。この総説では、商業用ブロイラー農場において使用可能なOBMに焦点を当て、動物福祉に関する指標に影響を与える要因を明らかにする。

 

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