プラントベースの代替肉ミンチが健康な男性の食後満腹感に与える効果

論文概要

 

この研究では、標準的なパスタ料理に使う牛ひき肉をミンチタイプのプラントベース代替肉に置き換えた場合に摂取量や満腹感にどのような影響があるかについて、客観的および主観的な指標を用いて検証した。

健康な成人男性24名に、プラントベース代替肉のミンチと牛ひき肉を使ったパスタ料理をそれぞれ日にちを変えて昼食で提供し、その際の摂取量を毎回測定した。食事はビュッフェ形式で提供し、その際に参加者の空腹感・満腹感・満足感のスコアを記録するとともに、食前および食後から3時間の血液サンプルを採取した。

パスタ料理の摂取量は、プラントベース代替肉のミンチを使用した場合、牛ひき肉を使用した場合に比べて586 kJ(141 kcal)低くなっていた(p < 0.05)。ビュッフェでのエネルギー摂取量、食後の満腹感、満腹感、満足感は、プラントベースのミンチと牛ひき肉で差は認められなかった(p > 0.05)。プラントベースのミンチを使った料理では、食後の血中グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)が低下したが、インスリンやレプチンの測定値には変化は見られなかった(p < 0.05)。

本研究の結果は、プラントベース代替肉のミンチを使ったパスタ料理では、牛ひき肉を使った同等の料理に比べて満腹感は高くなるものの、エネルギー摂取量は増加しないことを示唆している。今後の研究では、プラントベースのミンチで肉類を置き換えた場合に長期的なエネルギー摂取量にどのような影響があるかを検証するとともに、プラントベース代替肉を用いた場合にエネルギー摂取量が低くなるメカニズムを明らかにする必要がある。

 

原文タイトル:Assessing the Effect of Plant-Based Mince on Fullness and Post-Prandial Satiety in Healthy Male Subjects

論文著者:Beverly S Muhlhausler, Damien Belobrajdic, Brooke Wymond, Bianca Benassi-Evans

公開日: 2022/12/15 

論文URL:https://doi.org/10.3390/nu14245326

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