プラントベース代替シーフードの受容に官能特性と感情が及ぼす影響 子どもと成人を対象とした調査研究

論文概要

 

持続可能な食習慣を進めるうえで子どもの役割は重要である。しかし、プラントベース代替食品を子どもたちがどのように認識しているかに関する研究は限られている。本研究では、9歳から11歳の子ども(98名)および成人(104名)を対象として プラントベース代替魚の食品に対する嗜好性に影響を及ぼす官能特性と参加者の認識を調査した。

市場で入手可能な冷凍フライ製品で、プラントベースの代替食品を5種類、動物性材料を使った食品を2種類、それぞれ試食サンプルとして使用し、参加者の嗜好性を9段階評価による回答形式で調査した。(味や外観、香りなど)官能特性に関しては、該当するものをすべて選択する形式を使用し、これらの製品を試食して抱いた(好き嫌いなど)感想についても回答を求めた。

動物性食品に対する嗜好性は強かったが(成人:6.5~7.3、子ども:7.1~7.5)、プラントベース代替食品はいずれのグループでも受け入れられていた(成人:4.9~5.9、児童:5.1~6.1)。年齢による違いも見られ、成人が小麦タンパク質を用いた食品を好んだのに対し、子どもでは米フレークを用いた食品が好まれていた。

官能面でプラントベース代替食品について挙げられた特徴としては、見た目の魅力に乏しいこと、匂いに対する違和感があること、豆類やスパイスに似た香りと風味があること、、苦味があること、フライの中身がペースト状で粘り気のあることなどで、これらは嗜好性の評価を下げる要因となっており、特に子どもではこうした傾向が見られた。

試食されたサンプルについての感想はいずれのグループでも受容度に影響しており、ポジティブな感情は動物性食品と、ネガティブな感情はプラントベースの食品と結びついていた。しかし、成人では小麦タンパク質を用いた食品に対して好奇心や驚きといった反応が見られ、これらは嗜好性を高めるのに寄与していた。一方、子どもで米フレークを用いた食品が好まれた理由は、馴染みがあることや官能特性が従来の食品に類似していることであった。感情面の反応に関しては嗜好性への影響の他には新たな知見は得られなかった。

上記の結果から、プラントベース食品の普及を進めるうえでは年齢層ごとの嗜好や感情反応の特徴を考慮することが重要であり、これによって持続可能な食習慣の中で対象となる製品が子どもと大人の双方で受け入れられる可能性がある。馴染みのない食品を避けようとする傾向(フード・ネオフォビア)は、いずれの年齢層でも受容度に影響していなかった。

 

原文タイトル:Understanding sensory and emotional drivers of plant-based fish analogues acceptance in children and adults

論文著者:Marta Appiani, Camilla Cattaneo, Sara Spinelli, Monica Laureati

公開日: 2025/07/25 

論文URL:https://doi.org/10.1016/j.foodres.2025.117024

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