ヴィーガン・ベジタリアンに対する態度と食の嗜好における性差 持続可能な食習慣の推進に向けたその意義

論文概要

 

近年、肉類の消費制限は公衆衛生および環境の持続可能性における主要課題の一つであり、これはヴィーガンやベジタリアン食といったプラントベースの栄養摂取を強く推進する動きにも現れている。ヴィーガン・ベジタリアンの食事パターンは一部の人口層において特に支持されやすいが、これが最も顕著に見られるのは男女の性別による違いである。

植物性食品への嗜好や肉食に対する態度は男性と女性では異なり、ヴィーガン・ベジタリアンの食生活を始める動機や遵守する動機にも違いが見られる。さらに、プラントベース食を実践する人に対する態度に関しても男性と女性では顕著な違いがあることが知られている。一般にベジタリアン食は肉食に比べて男性的ではないと考えられており、雑食の人は女性のベジタリアンよりも男性のベジタリアンに対してより強い偏見を示す傾向がある。

本研究ではPRISMAのモデルに従ってシステマティックレビューを実施した。Web of ScienceおよびPubMedデータベースを用いて2020年1月までに発表された論文を検索し、ヴィーガン・ベジタリアン食に関する性差と直接・間接に関係する要因を分析した研究を抽出した。関連性と研究の質に関するスクリーニングを行った結果、29編の論文がレビューの対象となった。こうした性差は社会的認識だけでなく、ベジタリアン・ヴィーガンの食事パターンに対する個人の態度にも及ぶものであり、本稿のレビューではこの点に関して理解を深めることを目的としている。

こうした性差の存在を考慮しなければプラントベース食の普及を進めることは難しく、持続可能な栄養摂取を推進する従来の取り組みがあまり成功していない理由の一つとなっている可能性がある。

 

原文タイトル:Gender Differences in Attitudes to VegansVegetarians and Their Food Preferences, and Their Implications for Promoting Sustainable Dietary Patterns: A Systematic Review

論文著者:Klaudia Modlinska, Dominika Adamczyk, Dominika Maison, Wojciech Pisula

公開日: 2020/08/05 

論文URL:https://doi.org/10.3390/su12166292

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