ヴィーガン・ベジタリアンの子どもにおける栄養不足のリスク 保護者の情報行動とリスク認識に関する混合方法研究

論文概要

 

目的: 子どもにヴィーガン食やベジタリアン食を与えている保護者を対象として見解を調査した。特に、こうした食事パターンに関する情報の入手方法、栄養面でのリスクに関する認識、血液検査の受診状況、栄養サプリメントの利用状況について調べた。 方法: 説明的順次デザインによる混合方法研究を実施した。量的データの検証には「VeChi Diet Study」のデータを利用し、1歳から3歳のヴィーガンおよびベジタリアンの子ども275人を持つ保護者を対象とした。アンケートでは、保護者が情報収集のために行っていること、ヴィーガン・ベジタリアンの子どもに栄養サプリメントを与えているかどうかを調べた。質的データの検証では、目的抽出法により10人の母親をサブサンプルとして選定し、詳細なインタビューを実施して、保護者がどのような行動をとっているかに関し、より詳細な調査を行った。

結果: ヴィーガン(98.8%)またはベジタリアン(92.8%)の子どもを持つ保護者は、こうした食事パターンに関する科学的知見を自ら調べて学んでいると回答した。こうした保護者が利用する主な情報源は、(ヴィーガン協会などの)利益団体(子どもがヴィーガン・ベジタリアンの保護者でそれぞれ92.1%、72.1%)、アニマルウェルフェア・アニマルライツの活動団体(67.1%、37.8%)、研究論文(68.9%、54.1%)、インターネット(61.0%、60.4%)であった。

ヴィーガンの子どもでは、ほぼ全員(97.6%)が栄養サプリメントを与えられていたのに対し、ベジタリアンの子どもでは56.8%にとどまった。子どもがヴィーガンの母親の大多数は責任感が強く、子どもの血液検査データを定期的にモニタリングしていた。また、小児科医と関わった経験には賛否があり、これはヴィーガン食に関する小児科医の見解が様々に異なっているためであった。

結論: ヴィーガン・ベジタリアンの子どもを育てる保護者を対象とした調査から、保護者が栄養に関する情報を積極的に収集していること、サプリメントの摂取方法にばらつきがあること、医療従事者との関わりには賛否があることが明らかになった。これらの結果は、エビデンスに基づいた一貫性のある指導と体系的なモニタリングの必要性を強く示唆するものである。

 

原文タイトル:Information behavior and risk awareness regarding nutrient deficiencies among parents of children with a vegan or vegetarian diet: A mixed-method study

論文著者:Vanessa Vohland, Stine Weder, Markus Keller, Ute Alexy, Eleonore A Heil

公開日: 2026/05/19 

論文URL:https://doi.org/10.1016/j.nut.2026.113295

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