人工知能が誘導するナッジ チャットボットが消費者の食品選択に与える影響

論文概要

 

カスタマイズされたチャットボットは、消費者の個別ニーズに応え、対話を通じてユーザーとの関係を深めることができる。本研究では、アシスタントとしてカスタマイズされたチャットボットとの対話が参加者の食品選択に与える影響について、健康管理をサポートするチャットボットとグルメ情報を提供するチャットボットを比較して検証した。

参加者には健康またはグルメを担当するアシスタントのチャットボットとの対話を求め、この対話の前と後に肉料理2品と野菜料理2品の中から3品を選んで食事を組み立てるよう指示した。

その結果、健康アシスタントとの対話の後には肉を多く含む料理が選ばれることが減り、その頻度はグルメアシスタントとの対話と比較して有意に低いことがわかった。

これらの結果は、健康アシスタントとしてカスタマイズされたチャットボットとの対話が消費者をより持続可能な食品の選択へと導くナッジとして有効であることを示唆している。

本研究は、ヒトと人工知能の対話が持続可能性を推進する可能性があることを示し、飲食サービスにおけるチャットボットの設計・導入を考えるうえで示唆を与えるものである。

 

原文タイトル:AI-driven nudges: Influence of chatbot personas on consumer food choices

論文著者:Xiyu Guo, Xiaoang Wan

公開日: 2025/07/03 

論文URL:https://doi.org/10.1016/j.appet.2025.108218

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