代替肉に対するドイツ消費者の態度に影響を与える要因:植物由来・昆虫由来・培養肉食品における比較

A comparison of influencing factors on attitudes towards plant-based, insect-based and cultured meat alternatives in Germany

Vicky Heijnk, Amelia Espey, Franziska Schuenemann

2023/08/12

https://doi.org/10.1016/j.foodqual.2023.104966

論文概要

 

代替肉に対する消費者の態度を理解することは、従来の食肉消費とそれに伴う環境への悪影響を減らすために極めて重要である。本研究では、ドイツにおいて消費者の態度に影響を与える要因を調査し、3つの主要な代替肉(植物由来・昆虫由来・培養食肉)を直接比較した。全国を代表する単一データセットから得た1,561人の参加者サンプルをもとに、社会人口統計学的ないくつかの要因や肉消費の頻度、代替肉に関する経験、気候・環境・アニマルウェルフェアへの懸念に関して、その影響を部分比例オッズ順序ロジスティック回帰モデルによって分析した。

主な結果として、ドイツ人の代替肉に対する態度はやや抑制的であることが明らかになった。代替肉に慣れている都市部の若年層ほど、種類に関係なく代替肉に対して肯定的であった。このような傾向は、気候やアニマルウェルフェア、環境により強い関心を持つ人々にも見られた。いくつかの特徴に関しては、代替肉の種類によって効果の大きさや方向性が異っていた―肉が中心となった食生活を送る男性では、昆虫由来の代替肉や培養肉に対してより肯定的であるのに対し、肉が中心の食生活ではない人では、植物由来の代替肉に対してより肯定的であった。政策的な介入によって特定の代替肉に対する消費者の好意的態度を高める意義について議論する。

 

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