加齢黄斑変性ではどのような食事を摂るべきか?

論文概要

 

目的: 加齢黄斑変性(AMD)を有する患者にはどのような食事が必要なのか、関連する研究データを総合するとともに、食事パターンと微量栄養素サプリメントに関するエビデンスを検証し、患者と医師が共有できる簡潔なガイドラインを提案する。

デザイン: 関連文献のデータを臨床的視点から解釈・検証する。

方法: 食習慣と経口微量栄養素サプリメントの摂取量、AMDの進行との関連性について、関連文献を抽出し、病期ごとにエビデンスを要約した。レビューの対象となったのは、米国で行われた「加齢性眼疾患研究 AREDS/AREDS2」および欧州・北米で実施された大規模な疫学調査とコホート調査である。

結果: 地中海食の遵守度とAMDの進行には全ての病期で一貫した関連性が見られ、遵守度が高くなるほど、疾患の進展には明らかな鈍化が見られた。AREDSに登録された患者では、早期の段階で地中海食をより厳格に遵守していた場合、中期へ進行する可能性は有意に低下していた。AREDS/AREDS2の参加者では、中期において地中海食の遵守度が高くなるほど、進行期へと移行するリスクは低下し、こうした傾向は地図状萎縮の発症に関して顕著であった。一部の食事パターンが及ぼす影響は特に大きく、予防効果が最も高いのは魚の摂取量が多いことで、野菜の摂取量が多いこと、赤肉の摂取量が少ないことがこれに続いた。

地図状萎縮が見られる患者では、地中海食への遵守度が高くなるにつれて委縮部位の広がりには大きな遅れが見られ、これは中心窩への進展に関しても同様であった。地図状萎縮の進展を抑制するうえで最も重要な要因は、果物や野菜を多く摂取し、赤肉の摂取量を減らすこと、過度の飲酒を避けることであった。AMD中期の患者や片眼が進行期にある患者では、AREDS2による微量栄養素サプリメントを経口摂取することで進行期への移行が抑制され、周辺部の地図状萎縮が中心窩に広がるのを遅らせる効果があった。特に注目すべき点として、健康的な食生活とAREDS2サプリメントの効果は相補的であり、重複するものではないことが明らかになった。

結論: 地中海食(または類似の食事パターン)はAMDのあらゆる病期において有益であると考えられるため、患者はこうした食事パターンを採り入れる必要がある。食生活における留意点は病期によって異なると思われる。プラントベースの食生活は動物性食品を多く含む食事よりも望ましく、これは進行期のAMDで地図状萎縮を伴う場合には特に重要である。AREDS2サプリメントは、中期または進行期の患者に推奨され、外中心窩に地図状萎縮を有する患者では特に有効であると思われる。地中海食と微量栄養素のサプリメントには相補的な作用があるため、効果を最大化するには併用が必要である。

 

原文タイトル:What Should Patients With Age-Related Macular Degeneration Eat?

論文著者:Tiarnán D L Keenan, Mélanie Hébert, Emily Y Chew, Mark W Johnson

公開日: 2026/04/14 

論文URL:https://doi.org/10.1016/j.ajo.2026.04.003

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