動物を食べることを正当化する理由は成長とともに変化する

論文概要

 

肉食は気候変動を引き起こし、動物に苦しみを与えている。動物の苦しみを知りながら肉を食べ続ける行為によって心理的葛藤が生じる可能性があるが、何らかの理由を付けて肉食を正当化する(あるいは肉食に反対する)態度はこうした葛藤がもたらす結果の一つである。英国で発表されている最近の研究は、子どもたちが動物を食べることにどのような理由付けをするかを検証しているが、本研究ではこれを概念的に再現・拡張することを目的とする。

動物を食べることが許される(あるいは許されない)のかについて、8歳から74歳までの参加者507名に、理由付けを求めた。全体として、肉を食べることを正当化する理由は、自然だから・必要だから・動物の種類による、などであり、反対する理由としては、不必要だから・動物の福祉や権利のためなどが挙げられていた。条件付きで肉食を正当化する理由としては、動物に優しい飼育方法や、肉類の消費削減などがあった。

予想されたように、子どもは動物福祉を理由として挙げる傾向が強かったのに対し、若年者および成人は肉食が自然であることや、動物に優しい飼育方法であればという条件で正当化する傾向が強かった。さらに、参加者が理由付けをするやり方は、肉食を道徳的にどのように捉えるかによって異なっており、動物を食べることに反対する人は動物福祉を理由とする傾向が強く、肉食を支持する人は肉食が自然である、あるいは必要であるとする傾向が強かった。肉食に対する考え方が曖昧な参加者では、肉食を支持する人に比べて動物福祉を理由として挙げる傾向が強かった。

最後に、若年者と成人を比較し、理由付けに世代間で違いがあるかどうかを検証した。しかし、世代の違いによる有意な効果は認められなかった。全体として、本研究の結果は発達に伴って変化が起こることを示唆しており、幼少期には動物福祉を重要視する傾向があるのに対し、思春期以降には(動物性食品が必要で自然であるとすることなど)生物学的な理由付けや慣習に基づいた正当化へと変わっていくものと考えられる。

 

原文タイトル:Reasoning about eating animals across the lifespan

論文著者:Tina Bagus, Luke McGuire, Hanna Beißert

公開日: 2026/02/01 

論文URL:https://doi.org/10.1016/j.appet.2025.108333

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