動物性食品による世界の温室効果ガス排出量は、植物性食品の2倍に相当する

Global greenhouse gas emissions from animal-based foods are twice those of plant-based foods

Xiaoming Xu, Prateek Sharma, Shijie Shu, Tzu-Shun Lin, Philippe Ciais, Francesco N. Tubiello, Pete Smith, Nelson Campbell & Atul K. Jain

2021/09/13

https://www.nature.com/articles/s43016-021-00358-x

論文概要

 

農業と土地利用は、温室効果ガスの主要な排出源であるが、これまでに行われてきたガス排出量についての推計は、農業に関わる全体を広く集計したものか、あるいは関連する様々なサブセクター(農地・牧草地、畜産、製品の輸送・加工、肥料・農薬、灌漑など)における土地・空間の利用について分析したものであった。本研究では、モデルとデータを統合した手法によってサブセクター間の整合性を確保し、植物性・動物性食品の生産と消費に由来する温室効果ガスについて、2010年ごろの世界における総排出量に対して空間的に明示した推定結果を提供する。

食品生産に由来する世界の温室効果ガスの年間排出量は、17,318±1,675 TgCO2であり、このうち57%は動物性食品の生産に関するものであり(飼料を含む)、29%は植物由来の食品、14%はその他の利用に関するものであった。農地管理と土地利用の変化は、総排出量の中で大きな割合を占めており(それぞれ38%と29%)、このうちコメと牛肉は、それぞれ植物性および動物性の食品の中では最も大きく寄与していた(それぞれ12%と25%)。南アジアと東南アジア、南米は、食品生産に由来する温室効果ガスを最も多く排出していた。

 

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