家族性高コレステロール血症の成人におけるホールフード・プラントベース食の効果 LDL コレステロールと心血管疾患の危険因子に関する無作為化クロスオーバー対照介入試験

論文概要

 

家族性高コレステロール血症ヘテロ接合体(HeFH)は、アテローム性動脈硬化が急速に進む遺伝性疾患で、若年期から心血管疾患を発症する。ホールフード・プラントベース食(WFPB)には心筋保護作用があり、世界で広く推奨されているが、HeFH の管理における効果についてはエビデンスが不足している。

本研究では 、HeFH を有する成人がアメリカの標準的な食事パターン(SAD)をWFPBに代替した場合に、LDL コレステロール(主要評価項目)と心血管疾患の危険因子に及ぼす影響を検証した。参加者は遺伝学的検査でHeFHを確認され、コレステロール降下薬を服用していない成人50名で、2期・2群の無作為化クロスオーバー対照試験の手続きに従い、完全に管理された等カロリー条件下で WFPB と SAD を無作為順にそれぞれ4週間摂取した。食事パターンの切り替えには2~4週間のウォッシュアウト期間を設けた。LDL コレステロールおよび心血管疾患の危険因子の測定は、それぞれの食事パターンの期間が終了する時点で実施した。

分析の結果、WFPB ではLDLコレステロール値が SAD と比較して臨床的に有意な水準で低下していた(-17.9%, 95% CI: -21.7%, -14.3%; P < 0.0001)。本研究の結果はHeFH における食事療法の臨床的意義を実証するもので、食事療法を診療ガイドラインの基本として改めて確立する必要があることを示している。

 

原文タイトル:Impact of a whole food, plant-based diet on LDL-cholesterol and cardiovascular risk factors in adults with heterozygous familial hypercholesterolemia: a randomized, two-period, two-treatment, crossover, fully controlled feeding trial

論文著者:Jacob Lessard-Lord, Valérie Guay, Maryka Rancourt-Bouchard, Patrick Couture, Anne Gangloff, Jonatan Blais, André J Tremblay, Karine Greffard, Jean-François Bilodeau, Iwona Rudkowska, Jean-Philippe Drouin-Chartier

公開日: 2026/05/20 

論文URL:https://doi.org/10.1038/s41467-026-73468-4

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