心血管疾患・冠動脈疾患・脳卒中の発症リスクとプラントベース食:前向きコホート調査のメタアナリシス

論文概要

 

背景・目的: 本研究では前向きコホート調査に関するメタアナリシスを実施し、プラントベース食が心血管疾患・冠動脈疾患・脳卒中の発症とどのように関連しているかを検討した。

方法: 2026年2月までにPubMed・Web of Science・Scopusのデータベースに登録された論文を対象とし、プラントベース食と心血管疾患・冠動脈疾患・脳卒中の発症率の関連を検証した前向きコホート研究を抽出した。

結果: メタアナリシスの対象となった論文は合計22件(うちコホート調査は19件)、被験者数は846,589名、症例数は139,652例であった。

心血管疾患に関しては、プラントベース食全般の遵守度が最も高いグループでは、最も低いグループと比べて発症リスクが10%低下していた(相対リスク[RR]=0.90、95%信頼区間[CI]:0.85~0.95)。健康的なプラントベース食では、遵守度が高くなるほど発症リスクは低下し、逆相関が見られたのに対し(RR=0.83、 95% CI: 0.76-0.90)、不健康なプラントベース食では遵守度が高くなるほどリスクが上昇し、正の相関が見られた*(RR = 1.13、95% CI: 1.03-1.24)。

冠動脈疾患に関しては、プラントベース食全般の遵守度が高いグループでは、低いグループに比べて発症リスクは9%低下していた(RR = 0.91、95%CI:0.85-0.96)。健康的なプラントベース食の遵守度が高いグループでは発症リスクが23%低下していたのに対し(RR = 0.77、95%CI:0.72-0.84)、不健康なプラントベース食の遵守度が高いグループでは発症リスクが24%上昇していた。脳卒中に関しては、発症リスクとの有意な関連は認められなかった。

結論: メタアナリシスでは、プラントベース食の遵守度が高くなるほど心血管疾患および冠動脈疾患のリスクは低下し、遵守度と発症リスクには逆相関が認められた。健康的なプラントベース食の遵守度は心血管疾患のリスクと逆相関を示し、不健康なプラントベース食の遵守度は正の相関を示した。今後は十分に計画された介入研究を実施し、これらの関連性についてより詳細に検証する必要がある。

* 不健康なプラントベース食は糖質を多く含むことが要因として考察で指摘されている。

 

原文タイトル:A Plant-Based Diet and Cardiovascular Disease, Coronary Heart Disease, and Stroke: A Systematic Review and Meta-Analysis of Prospective Cohort Studie

論文著者:Youngyo Kim, Yoona Kim

公開日: 2026/08/25 

論文URL:https://doi.org/10.3390/nu18172779

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