思春期におけるプラネタリーヘルス食と心血管系の健康

論文概要

 

背景: 持続可能なプラントベース食を若年期に採り入れた場合に心代謝バイオマーカーにどのような影響があるかは知られていない。このため本研究では、思春期の青少年を対象として、プラネタリーヘルス食の遵守度(PHDI)がこれらのバイオマーカーと関連しているかどうかを検証した。

方法: スペインの思春期の青少年886名を対象とした「SI! Program for Secondary Schools」試験の一環として前向き調査を実施した(コホート登録時の年齢:12歳±0.4歳うち女性は49.1%)。PHDI の算出には標準的な食事頻度質問票で得られたスコアを用いた。調査開始後に発症した高血圧と肥満、血漿中の心代謝バイオマーカー値の上昇がPHDIとどのように関連しているかについて、多変量調整コックス比例ハザードモデル(HR)を用いて分析した。さらに、混合モデルを用いてこれらのパラメータの変化を評価した。

結果: コックスモデルにおいてPHDIが最も高い四分位と最も低い四分位を比較した場合、遵守度が高いグループでは、高血圧の発症リスクが81%低下していた(HR:0.19 [95%CI:0.11~0.34])。血漿バイオマーカーで見たリスクに関しては、グルコースで47%の減少(HR:0.53[95%CI:0.48~0.58])、中性脂肪で66%の減少(HR:0.34[95%CI:0.18~0.65])、総コレステロールで51% の減少(HR:0.49 [95% CI:0.34, 0.69])、非HDL-Cで74%の低下が見られた(HR:0.26 [95% CI:0.13, 0.50])。混合モデルでは、PHDI が高いほど血糖値が低下し(-5.23 mg/dL [95% CI: -10.35, -0.10])、 同様の逆相関は中性脂肪(-2.48 mg/dL [95% CI: -3.65, -1.30])、BMIのz値(-0.02 [95% CI: -0.03, 0.00])でも見られた。

結論: 青少年期においてもPHDIが高くなるほど心代謝バイオマーカーが低下することは重要な知見であり、栄養学的に見たプラネタリーヘルス食の利点を実証するとともに、心血管疾患の発症予防と早期発見における有用性を示すものである。

 

原文タイトル:Is it time to align adolescent diets with the Planetary Health Diet? An observational study on early cardiovascular health

論文著者:David Murcia-Lesmes, Emily P Laveriano-Santos, Ramón Estruch, Marina Corrado, Camila Arancibia-Riveros, Ana María Ruiz-León, Rosa Casas, Miguel Camafort, Jesús Martínez-Gómez, Amaya de Cos-Gandoy, Patricia Bodega, Gloria Santos-Beneit, Juan M Fernández-Alvira, Rodrigo Fernández-Jiménez, Rosa M Lamuela-Raventós, Sara Castro-Barquero

公開日: 2026/02/03 

論文URL:https://doi.org/10.3389/fnut.2025.1739577

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