日常言語の中の種差別

論文概要

 

他の偏見と同じく、種差別には偏った言語使用のパターンが関わっていると考えられている。しかし、これまでの心理学研究では種差別が個人の思考にどのように現れるかが問題とされ、言語のように広範で集合的な意味体系との関りについてはほとんど注目されてこなかった。本研究では、会話・映画・書籍・インターネットから抽出した数十億の英単語に機械学習の手法(単語埋め込み)を応用し、種差別に関する大規模な定量的検証を行った。

その結果、種差別が人間中心主義に基づくことを示す知見が得られた。すなわち、懸念や価値を示す語は、無関心や無価値を示す語と比べた場合、多くの他の動物よりも人間を表す語とより密接に関連していた。また、コンパニオンアニマルを特別視するような種差別を示す結果も得られた。すなわち、上記の同じ語彙は、他のほとんどの動物と比べてコンパニオンアニマルを表す語彙とより密接に関連していた。

本研究の結果は、種差別主義が広範にわたる集団的現象であり、人間の心理の自然な発現である日常言語に顕著に現れていることを示している。

 

原文タイトル:Speciesism in everyday language

論文著者:Stefan Leach, Andrew P Kitchin, Robbie M Sutton, Kristof Dhont

公開日: 2022/07/30 

論文URL:https://doi.org/10.1111/bjso.12561

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