論文概要
重要性: 体重の増加は更年期に多く見られ、管理には健康的な食事パターンが重要である。食事法には様々なパターンがあるが、更年期の体重管理における有効性については未だ明らかにされていない。
目的: 様々な食事パターンが閉経前後の数年間における体重増加や肥満リスクとどのように関連しているかを比較検証する。
研究デザイン・設定・対象: 本研究は、ナース・ヘルス・スタディII(1989-2019年)に登録された女性を対象とした人口ベースの前向きコホート研究で、閉経前後の12年間における経過を追跡した。データ解析は2024年11月から2025年5月に実施した。
曝露因子: 標準的な食品摂取頻度調査票を用いて4年ごとに参加者の食事パターンを評価した。分析の対象とした食事スコアは、プラントベース食指数 (PDI)、健康的な PDI と不健康な PDI、地中海食、高血圧予防食、プラネタリーヘルス食、低炭水化物食 (LCD)、健康的な LCDと不健康な LCD、食事の炎症性、インスリン分泌刺激性に関する各スコア、超加工食品の摂取量である。
主なアウトカムおよび測定項目: 自己申告による1年当たりの体重変化(キログラム/年)および肥満の発症の有無をアウトカムとした。一般化推定方程式を用いて年間の体重変化を食事パターンごとに推定した。Cox比例ハザードモデルを用いて食事パターンごとの肥満リスクを推定した。
結果: 女性38,283人の平均年齢(標準偏差)は45.6(3.0)歳で、1年あたりの体重増加の平均値(標準偏差)は0.80(1.00)kgであった。追跡調査を実施した340,122人・年において肥満を発症した女性は5,214人であった。食事のインスリン分泌刺激性について、年齢・人種と民族・婚姻状況・収入・閉経後ホルモン療法の有無・出産回数・喫煙・飲酒・エネルギー摂取量・身体活動・ベースライン時点におけるBMIによる影響を調整し、第十増加への影響を検証した。分泌刺激性のスコアが最も低い五分位群では、最も高い五分位群に比べて体重の増加が少なく、この効果は上記の食事パターンの中で最も大きかった(平均、-0.28 kg/年; 95%信頼区間、-0.30~-0.26 kg/年)。
肥満を発症するリスクが最も低いのは、プラネタリーヘルス食(ハザード比、0.46; 95% CI, 0.42 – 0.51)および低インスリン食(ハザード比、0.51; 95% CI, 0.46 – 0.56)であった。赤肉や加工肉、ナトリウム、フライドポテトの摂取量が増えるほどインスリン分泌刺激性のスコアは上昇し、この相関は検証した食事パターンの中で最も強かった。プラネタリーヘルス食では、ナッツ類・不飽和脂肪・全粒穀物由来の炭水化物・植物性タンパク質と最も強い相関が見られた。
結論と意義: インスリン分泌刺激性が低い食事パターンやプラネタリーヘルス食では、赤肉や加工肉、ナトリウム、ジャガイモ、フライドポテトの摂取は控えられ、ナッツ類・豆類・果物・野菜・全粒穀物は豊富に含まれる。更年期女性における前向きコホート調査では、これらの食事パターンが体重管理に最も適切であった。
原文タイトル:Optimal Dietary Patterns for Lower Weight Gain and Risk of Obesity Surrounding Menopause
論文著者:Tong Xia, Danielle E Haslam, A Heather Eliassen, JoAnn E Manson, Qi Sun, Walter C Willett, Shilpa N Bhupathiraju, Cuilin Zhang, Frank B Hu
公開日: 2026/05/01

