現実の家庭での食事状況におけるプラントベース肉の満足感

論文概要

 

プラントベース肉は、動物由来の肉に代わって、より持続可能な食生活への移行を支えられる可能性がある。このような移行を実現するには、消費者がプラントベース肉を受け入れることが不可欠であり、そのためには食後に満足感を得ることが重要となる。本研究では、60名の成人を対象として、実際の家庭における食事においてプラントベース肉と動物由来の肉で得られる満足感を調べた。

参加者は、週1回、自宅での昼食に4種類の調理済のインスタント食を食べた。ここでは、2種類のインドカレー(鶏胸肉または大豆ミートを使ったもの)と、2種類のパスタ・ボロネーゼ(ひき肉または大豆ミートを使ったもの)を用いた。この2種類のインドカレーと2種類のパスタ・ボロネーゼには、動物由来の肉とプラントベース肉(大豆)をグラム単位(各125g)で入れ替えた以外は同じレシピを使用した。

その結果、家庭での昼食の一部として食べた場合、動物由来の肉料理とプラントベースの肉料理では満足感には差がなかった。さらに、これらの食事に続くその日の残りの時間において(他の食事などによって)エネルギーや栄養素を補う必要はなかった。その一方で、実際に摂取した食事のカロリーには違いがあった(他の食事に比べてプラントベース肉入りパスタのエネルギー含有量は低かった)。結論としては、プラントベース肉を使った食事によって、動物由来の肉を使った食事と同等の満足感が得られる。

 

原文タイトル:Satiating capacity of plant-based meat in realistic meal contexts at home

論文著者:Elizabeth H. Zandstra, Ilse A. Polet, Gertrude G. Zeinstra, Anne J. Wanders, Garmt B. Dijksterhuis

公開日: 2023/11/27 

論文URL:https://doi.org/10.3390/foods12234280

別のFACTを探す