男らしさ、肉を減らすことに対する男性の抵抗

Masculinity and Men’s Resistance to Meat Reduction

Daniel L. Rosenfeld Orcid

2023/01/20

https://doi.org/10.5964/phair.9645

論文概要

 

本稿では、男性にとって食肉を減らすことは男らしさへの脅威であると捉え、男性に食肉削減を受け入れやすくするための戦略を提示する。肉を食べることは、固定観念的なイメージにおいて伝統的な意味での男らしさと結びついている。女性に比べて男性は肉を多く食べ、菜食主義に対して抵抗感を持つ傾向がある。肉を食べないと男らしさが内面的・外面的に損なわれる可能性があり、肉を食べることは伝統的な男らしさの感覚やイメージを男性に与えているのかも知れない。

食肉を減らすことを男性的な行為として位置づける取り組みは、男性に行動変容を促すうえで有効と思われる。食肉の削減を男性らしさと一致させることを目的として3つの戦略が提案されており、これらは今後の研究で検証するのに適している。その戦略には、新しいスタイルの男らしさを強調すること、食肉削減を男らしさとしてブランディングすること、食肉削減がもたらす運動能力や性機能への利点を宣伝することが含まれる。男らしさについての信念をターゲットにしたこのような取り組みによって、男性の食肉消費を削減するうえで効果を期待できる。

 

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