肉類と乳製品の消費削減は、食費を増やすことなく健康・環境・栄養の向上をもたらす スコットランド成人におけるモデリング研究

論文概要

 

肉類や乳製品を多く摂取する食習慣からの転換は、気候変動を緩和するための対策の一つとして重要度を増しているが、どのようにしてこれらの消費を削減し、同時に栄養と健康を損なわず、食費も増やすことなく最適に進められるのかは未だ不明確である。

英国気候変動委員会の勧告では、肉類および乳製品の消費量を2030年までに20%削減し、肉類に関しては2050年までに35%まで削減することが求められている。本研究ではスコットランドの成人人口を代表するサンプルにおいてこの目標を達成するための33種類のシナリオを策定して検討した。

これらのシナリオでは既存の食事ガイドラインにおける摂取量の基準値を取り入れ、モデリングのアウトカム指標としては、栄養素54種の摂取量・肥満・2型糖尿病・心血管疾患・全死因死亡率・食費・温室効果ガス排出量・淡水使用量・土地利用・富栄養化を用いた。

肉類および乳製品の消費量を上記のように削減する場合、栄養・健康・環境に関するほとんどのアウトカム指標で改善が得られるが、食費の上昇は見られず、こうした効果はほぼすべてのシナリオで推定された。より大きな効果が得られるのは、削減策の対象を赤肉消費量の多い層に絞る場合や、肉類と乳製品をグラム単位で野菜・豆類・卵・プラントベース代替乳製品に置換する場合であった。

 

原文タイトル:Reduced meat and dairy consumption improves health, environmental and most nutritional outcomes without increasing diet costs among Scottish adults

論文著者:Joe Kennedy, Michael Clark, Cristina Stewart, Ricki Runions, Alexander Vonderschmidt, Sarah M. Frank, Peter Scarborough, Fiona Comrie, Alana McDonald, Geraldine McNeill, Peter Alexander & Lindsay M. Jaacks

公開日: 2026/07/03 

論文URL:https://doi.org/10.1038/s43016-026-01384-3

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