肉類や乳製品に代わる、持続可能な食料システムのためのプラントベース食品

論文概要

 

食料システムを体系的に変革するためには、様々な戦略がその全体にわたって必要であり、特に高所得国では食習慣を転換することが重要となる。動物性食品を模したプラントベースの代替食品(PBA)は、行動面の変化を最小限に抑えられるため、こうした転換を促進するうえで有望な戦略である。

この総説ではPBAが栄養や健康、環境にもたらす影響について、既存のエビデンスを統合しつつ、その利点と課題、今後の研究で取り組むべき問題について検証し、エビデンスに基づいた政策と実践の支援に向けた情報提供を目的とする

一般にPBAは動物性食品に比べて温室効果ガスの排出量が少なく、製造に必要な土地や水の使用量も少ない。栄養に関しては製品のブランドや種類、加工技術、主原料によって様々な違いがある。健康に関するエビデンスは限られているが、プラントベースの代替肉は健康に好ましい影響があるとされる一方、一部のプラントベース飲料では微量栄養素の欠乏につながる可能性がある。

栄養素が強化されたPBAは、1日あたりの推奨摂取量を満たすうえで有用であるだけでなく、動物性食品よりも多くの微量栄養素を含むこともある。また、食物繊維を多く含み、エネルギー摂取量や飽和脂肪酸を減らすことも可能である。このように潜在的な利点があるものの、加工食品としての分類や健康への影響をめぐってはいまだ議論が続いている。

このように状況は複雑であり、現在の食料システムにおけるPBAの可能性を評価するには、(代替肉や飲料など)製品カテゴリーごとに健康や環境への影響を評価すること、(妊婦・小児・高齢者など)消費者層を絞った食事ガイドラインを策定すること、より健康的なPBAの品揃えを増やすことなどが求められる。

PBA を推進して食習慣の転換を加速させると同時に、意図しない影響を防ぐためには検討すべき重要な課題がある。具体的には、栄養に関するエビデンスを強化すること、PBA をさらに分類して食事ガイドラインや規制的手法に利用すること、加工による影響や添加物の使用について理解を進めること、個々の原材料ではなく食品が全体として環境に及ぼす影響を評価すること、研究手法を標準化することなどが挙げられる。

 

原文タイトル:Plant-based analogues to meat and dairy for sustainable food systems

論文著者:Sarah Nájera Espinosa, Genevieve Hadida, Anouk Reuzé, Leona Lindberg, Rosemary Green, Pauline Scheelbeek

公開日: 2026/02/16 

論文URL:https://doi.org/10.1017/s0029665126102237

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