肉食の動機を測定する調査票の開発と検証

Development and validation of the motivations to Eat Meat Inventory

Christopher J. Hopwood, Jared Piazza, Sophia Chen, Wiebke Bleidorn

2021/03/24

https://doi.org/10.1016/j.appet.2021.105210

論文概要

 

肉を食べる動機には、「自然だから natural」「普通だから normal」「必要だから necessary」「美味しいから nice」という4つの主要な動機(4N)があるとされている。これらの動機はしかし、いまだ実証的なデータによって識別・整理された分類ではない。こうした動機を区別できる測定ツールがないこともあり、これまでの研究においては、概して肉を食べる動機やそれを正当化する理由に焦点を当てるものが大半であり、その背景にある動機の違いは扱われてこなかった。

そこで我々は、19項目の評価尺度からなる、肉食の動機を測定する調査票を開発した。これらの評価項目を用いた場合、多くのベジタリアンを含む3つの参加者集団(計2175名)における検査成績は、(4Nの)4つの因子を含むモデルによく適合する。

この調査票を用いて、4Nの動機のそれぞれについて(性格・社会的適応性・価値観などの)心理学的プロファイルを作成した。それによると、肉食の4つの動機に関連のある心理特性の構成や相関関係は、雑食の人とベジタリアンで非常に類似していることが明らかになった。本研究は、肉を食べる人とベジタリアンにおいて、肉を食べる心理的動機の変化を調べる重要なツールを提供し、背景にあるさまざまな動機を理解するための最初の枠組みとなる。

 

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