韓国の成人におけるプラントベース食指数と死亡率の関連

論文概要

 

プラントベース食は全死因死亡率や心血管疾患による死亡率の低下と関連しているが、この関連性はプラントベース食の特性によって異なる可能性がある。本研究ではプラントベース食指数(PDI)と死亡率の関連について検討した。2007年から2015年に実施された韓国国民健康栄養調査 KNHANES に参加した成人44,291名を対象とし、24時間食事思い出し法* のデータを2019年までの全国の死亡データと連結した。

プラントベース食の遵守度について、植物性食品に関するスコアを高く、動物性食品を低いスコアとし、プラントベース食全体の指数PDI、健康的なプラントベース食の指数 hPDI、不健康なプラントベース食の指数を算出した。死亡のハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)の推定にはCox加重比例ハザードモデルを用いた。

8.3年間(中央値)の追跡期間において確認された死亡数は2,302名であった。全死因死亡率に関するハザード比(95% CI)は、プラントベース食全体では0.77(0.64-0.93)、 健康的なプラントベース食では0.82(0.68-0.99)、不健康なプラントベース食では1.17(0.98-1.39)であった(傾向のP値:<0.001、0.035、0.031)。心血管疾患による死亡率は、それぞれのプラントベース食でハザード比は 0.60(0.40-0.90)、0.63(0.42-0.94)、1.90(1.32-2.75)となっていた。

プラントベース食および健康的なプラントベース食を良く遵守した場合、全死因死亡率および心血管疾患による死亡率のリスクが低下していたのに対し、不健康なプラントベース食を続けた場合ではリスクが上昇していた。

* 構造化されたインタビューで、前日に摂取したすべての食品と飲料に関する詳細な情報を把握する調査方法

 

原文タイトル:Association of plant-based diet indices with all-cause and cause-specific mortality among Korean adults in the KNHANES

論文著者:Heejin Lee, Jung Eun Lee, Minji Kang

公開日: 2025/11/20 

論文URL:https://doi.org/10.1038/s41598-025-24698-x

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