食品産業の未来 微細藻類タンパク質がもたらす破壊的革新

Disruptive potential of microalgae proteins: Shaping the future of the food industry

Ihana Aguiar Severo, Gilvana Scoculi de Lira, Ranga Rao Ambati, Ravishankar Aswathnarayana Gokare, José Viriato Coelho Vargas, Juan Ordonez, André Bellin Mariano

2024/02/12

https://doi.org/10.1016/j.fufo.2024.100318

論文概要

 

国連の報告によれば、世界の人口は2050年までに98億人に達すると予想されている。代替タンパク質は微細藻類・マイコプロテイン・昆虫・細胞ベース・培養肉・代替肉・代替乳製品・菌類ベースのタンパク質などをソースとし、これらに対する需要は世界全体で2035年までに2900億米ドルに達すると予測されている。プラントベースの代替タンパク質は、動物性タンパク質と類似した特性を持ち、動物性製品に比べて手ごろな価格で提供されているため、世界における需要は拡大しつつある。

近年、工業生産された微細藻類バイオマスは、良質なタンパク質や脂質、脂肪酸、色素を豊富に含むことから注目されており、食品に関わる技術や工学の分野ではそのような製品に対して商業的な関心が集まっている。微細藻類は、開放系や閉鎖系で簡単に栽培することができ、バイオマスや付加価値の高い製品のために用いることが可能である。スピルリナとクロレラには、タンパク質を蓄積する優れた能力があり、すでに代替肉や食品、飼料、栄養補助食品、医薬品などに使用されている。

ここでは、現在の文献資料をレビューし、藻類タンパク質の品質・培養条件・回収率・食品用途への応用可能性など、藻類タンパク質に関わる特許の概況について新しい知見を示すとともに、世界的なニーズに対する代替タンパク質源としての藻類タンパク質の可能性について議論する

 

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