食習慣がプラントベース代替食品の購入に及ぼす影響

Above and beyond meat: the role of consumers’ dietary behavior for the purchase of plant-based food substitutes

Cristopher Siegfried Kopplin, Theresa Maria Rausch

2021/07/03

https://doi.org/10.1007/s11846-021-00480-x

論文概要

 

食肉の摂取量が減少している一方で、プラントベース食品の消費は増加していることから、食生活において消費者はプラントベース代替食品の購入を志向していると考えられる。こうした知見に加えて本研究では、プラントベース代替食品に関する消費者の食習慣や態度に最も強く影響する要因について調べるとともに、プラントベース代替食品に対する態度と食習慣の関連について検討する。構造方程式モデリングに消費者1,363人から得られたデータを適用し、必要条件分析を行った。

その結果、消費者の食習慣は、プラントベース食品に対する態度を形成するうえであまり影響していないことが明らかになった。アニマルウェルフェアに関する懸念は、食習慣に対して影響を及ぼしている主な要因であったが、環境問題に関する懸念や、食習慣を変えることによる環境問題への効果についての認識、健康に関する意識は影響していないことがわかった。

しかし、消費者はアニマルウェルフェアのレベルが高いことを健康や食の安全と結びつけていることから、プラントベース食品を摂る理由がアニマルウェルフェアへの懸念であるというのは利他的な口実であって、実際には健康を意識した利己的な動機が働いている可能性もある。

 

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