1999年から2020年の米国におけるプラネタリ―ヘルス食指数の推移と死亡リスクとの関連性

論文概要

 

プラネタリ―ヘルス食指数・米国版(PHDI-US)は、米国人に合わせて開発・検証された遵守度の指標である。本研究では、1999年から2020年までにこのスコアにどのような傾向が見られたのかを検証し、プラネタリ―ヘルス食の遵守度を評価するとともに、スコアと死亡リスクの関連性を検討した。

1999年から2020年までに実施された「国民健康栄養調査 NHANES」は、米国在住の19歳以上の成人55,579名を含むコホートを対象としたもので、ここで得られたデータを用いてPHDI-USスコアを算出した。PHDI-US は24時間食事思い出し法によって算出され、合計スコアは0点から150点までの範囲となる。傾向分析には加重線形回帰分析を使用し、死亡リスクに関しては加重コックス回帰分析を用いて検証した。

集計されたデータを分析した結果、PHDI-USスコアには21年間にわたって有意な上昇傾向が見られた(p-trend < 0.001)。この期間における米国民の合計スコアは、平均で41.2点から46.5点に変化していた。こうした上昇傾向はさまざまな下位集団で見られ、年齢層や性別、人種・民族、貧困と所得の割合、教育水準に関わらず観察された。

合計スコアが最も高い四分位と最も低い四分位を比較すると、スコアが高くなるほど全死因死亡率は減少し(HR = 0.78, 95% CI: 0.70-0.88, p < 0.001)、この傾向はすべての下位集団で一貫していた。こうした死亡率の減少は心血管疾患(HR = 0.77, 95% CI: 0.61-0.98; p = 0.034)、および脳血管疾患でも同様に見られた(p-trend = 0.026)。

本研究では、米国人におけるPHDI-USの合計スコアが低いものの、1999年から2020年にかけて着実に増加していることが明らかになった。こうした傾向は検証を実施したいずれの下位集団でも同様に認められた。さらに、PHDI-US スコアと死亡リスクには逆相関が認められ、PHDI-US スコアが高いほど死亡リスクが低下する可能性があることがわかった。本研究の結果は、公衆衛生の観点から米国人の食事パターンを最適化するうえで重要な意義があると考えられる。

 

原文タイトル:Trends in Planetary Health Diet Index for the United States (PHDI-US) Scores and Associations With Mortality Risk in the United States Between 1999 and 2020

論文著者:Tongle Yin, Mengshan Pan, ZiYing Jiang, Molly K Parker, Jiamin Xu, Valisa E Hedrick, Feiyun Zhu, Ying Yang, Rucheng Chen, Weijun Zheng

公開日: 2026/06/11 

論文URL:https://doi.org/10.1002/fsn3.71985

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