26項目の摂食態度調査票(EAT-26):ベジタリアン・ヴィーガンにおける計量心理学的特性と因子構造

The 26-item Eating Attitudes Test (EAT-26): Psychometric properties and factor structure in vegetarians and vegans

Courtney P. McLean,Jayashri Kulkarni, Gemma Sharp

2023/01/06

https://doi.org/10.3390/nu15020297

論文概要

 

摂食障害のスクリーニング検査である摂食態度調査票 Eating Attitudes Test(EAT)は広く使用されているが、ベジタリアンやヴィーガンのように特定の食事スタイルを持った人々にも有用なのかは不明である。ベジタリアンとヴィーガンの人気が高まっていることを考慮し、本研究では、ベジタリアン(278人)・ヴィーガン(580人)・雑食者(413人)のグループを対象として、26項目の摂食態度調査票(EAT-26)の計量心理学的特性と理論的仮定を検証することを目的とした。

先行研究にある4つのモデルに関して行った検証的因子分析では、いずれのモデルでもデータの適合は不十分であったが、例外は(26項目のうち)16項目を4因子モデルでベジタリアン・ヴィーガンに用いた場合のみであった。最初の3因子モデルおよび16項目・4因子モデルによる検証ではさらに、EAT-26の計量心理学的特性が低いことが明らかになった。

本研究では、簡易版であるか否かを問わず、EAT-26の再テスト信頼性が不十分であることが判明したが、このことは、EAT-26をベジタリアン・ヴィーガンに用いる場合には検査としての有用性・安定性に問題があることを意味する。今後の研究では、これらのグループにおける摂食障害の病態を測定する新しい方法を調査する必要があるかも知れない。

 

別のFACTを探す