6月22日、東京・茅場町にある花王本社を訪れ、花王の常務執行役員、カネボウ化粧品の執行役員ら5名に面会し、1時間半にわたって意見交換を行いました。化粧品、薬用化粧品について「外部委託を含めて動物実験は行わない」方針を確認するとともに、次なる課題として焦点があたってきている原料調達先(原料メーカー)での動物実験についても、意見を交わしました。化粧品原料業界の意識についてはこちらをご覧ください。 http://www.crueltyfreebeauty.jp/news/detail/id=83 「花王グループは、化粧品(医薬部外品を含む)の商品開発に際し、外部委託を含めて動物を用いた試験は行なっておりません。また、今後も行なう予定はありません」 花王グループは、今年4月にウェブサイトで「花王グループの化粧品における動物実験に対する考え方」を表明しました。今年3月、当キャンペーン構成団体のJAVAでは国内約1,000社の化粧品メーカーに対して動物実験のアンケート調査を行い、花王およびカネボウ化粧品から上述の「考え方」と同様の回答を得ており、その真偽について書面による確認も行なっていましたが、今回、CFBとして役員らに面会して、その経緯を含めた方針の内容についてざっくばらんに話し合いを行い、その中で化粧品と医薬部外品(※薬用化粧品)について、カネボウ化粧品を含めた花王グループとして、新規原料を配合する医薬部外品(※薬用化粧品)の承認申請・化粧品基準の改正要請など薬事申請も含めて、2015年3月以降、開発に際しての動物実験は廃止しているということを改めて確認しました。ただし、輸入化粧品に対して動物実験を課している中国への輸出や、化粧品による事故が発生した場合の原因究明など、動物実験を例外的に行う条件設定は、これまで動物実験廃止を表明した大手企業と同様です。実際、研究体制を統一したカネボウ化粧品の白斑事故に関して、原因究明や治療法確立のための研究に、資金提供も含めて、現在進行形で動物実験が例外的に行われているとのことでした。例外はあるにせよ、企業にとって手放しがたかった新規原料開発を放棄した、その方針をグループ全体で共有し、それを公表した、という事実は極めて大きな決断です。その点については評価し、このような動きを歓迎したいと思います。また、次の課題として浮かび上がってきている原料調達先における動物実験については、花王グループとして、動物実験の削減・廃止と動物実験代替法利用による動物愛護への配慮を加えた、新たな原料調達ガイドラインを策定し、サプライチェーン全体における脱・動物実験を要望しました。この原料調達ガイドラインへの追加の要望について、CSRの媒体であるオルタナの取材に対し、オルタナの取材に対し、花王広報部は「CFBからの要望は認識している。現在開示している原材料調達ガイドラインに動物実験に関する項目は入っていないため、今後、原料調達先での動物実験については対応を検討する」と回答、話し合いの中でも前向きに検討をいただけるとのことでした。クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article「目指すのは地域循環型養豚」 神奈川県南足柄 こぶた畑 Next Article「落語は優しいぞ。殺さねえじゃねえか」 2015/06/25