2020年2月19日、動物福祉(アニマルウェルフェア)を考える議員連盟が、立憲民主党生方議員を中心に超党派(与野党無所属含め)で設立されました。動物愛護法で取り残されている動物福祉や畜産動物、実験動物に取り組むべきであるという強い思いから設立に至ったとご挨拶がありました。関心を持ってくださる国会議員の皆様ありがとうございます。 業界も巻き込みながら、ワールドスタンダードなアニマルウェルフェアを実現していけることを強く望みます。1週間前の2月12日には、東北大学名誉教授の佐藤衆介教授を招き、アニマルウェルフェアの概論の勉強会も開かれました。その中ではアニマルウェルフェアの5つの自由を始め、持続可能性にどう影響するのか、動物行動学における実例など広く紹介されました。はじめてアニマルウェルフェアの本質に触れる国会議員も多かったようで、一部の議員からは難しいという声も聞かれていましたが、ここまで重要な課題であるとは思っていなかった、心してかかると言ったコメントも出されていました。今後も勉強会を積み重ねていくところから始まるとのこと、正しい知識を国会議員が得て、アニマルウェルフェアが日本でも広がっていき、動物に配慮できる社会に変わることを願います。設立趣意書我々人類は、有史以来、数多くの種類の動物たちを、食料としての利用はもちろんのこと、荷物の運搬や田畑の耕作等の労力、衣類をはじめとする多種多様な製品の原材料、研究開発や創薬等の科学上の利用など、実にさまざまな用途に利用する一方で、伴侶、心の友として一緒に暮らすなど、動物たちと物質的、精神的なつながりを持つことにより、現代に至る文明を築いてきました。動物は、人間と同様に生命を持ち苦痛を感じる存在であり、尊厳を持って取り扱われるべき存在でもあります。こうした観点から、動物が精神的・肉体的に充分健康で、幸福であり、環境とも調和していることを「動物福祉(アニマルウェルフェア)」と呼び、これを実現するための「5つの自由(飢えと渇きからの自由、不快からの自由、痛み・負傷・病気からの自由、恐怖や抑圧からの自由、正常な行動を表現する自由)」などの概念が、国際的に確立されてきました。昨今、オリンピック・パラリンピックにおいては、「持続可能な開発のための2030年目標(SDGs)」に則って、持続可能性の観点からの調達が重視されるようになりました。本年開催される東京オリンピック・パラリンピックにおいても、組織委員会の調達コードには「アニマルウェルフェア」が掲げられています。しかしながら、動物福祉については、昨年に議員立法により改正された動物愛護法を含め、我が国の法制度では十分に位置付けられておらず、動物を日々取り扱う現場でも、動物福祉への理解が十分に行き届いていない現状があります。そこで、動物福祉の在り方について考え、我が国における動物福祉の普及に寄与することにより、人の健康や持続可能な社会の実現を図るために、「動物福祉(アニマルウェルフェア)を考える議員連盟」を設立したいと考えております。クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article卵産まなくなった後に待ち受ける熱湯で殺される運命。北海道、静岡、茨城改善を! Next Article新型コロナのつぎは何の新型?野生動物取引をやめるべき時が来ている 2020/03/09