手頃な価格が魅力の株式会社シャトレーゼは、高級ライン『YATSUDOKI』で自社農場で生産した平飼い卵を使ったプリンの販売を始めました。構想が発表されてから販売開始が待たれていましたが、このたび長い時間をかけて生産の体制がととのったということです。シャトレーゼ社の平飼い自社農場は運動場のある放牧で山梨県内にあり、4棟の建設が予定されています。放牧養鶏がアニマルウェルフェア的な評価が高いことはもちろんですが、生産量的には将来的にもシャトレーゼのスイーツに使用される卵の全体量をまかなうものではありません。しかし、現時点では、高級ラインで部分的に平飼い卵を使用することは、平飼いの良さを消費者に知ってもらう効果がありますし、シャトレーゼのような人気菓子店の系列であればなおさらです。アニマルウェルフェア推進期に効果的な、高級ライン展開とダイナミックプライシング現在は、食品企業の担当者レベルでは浸透しているアニマルウェルフェアですが、まだ馴染みのない消費者もいるかもしれません。そんなアニマルウェルフェア推進期の今だからこそ、各メーカーの高級ラインでのアニマルウェルフェアおためし商品の展開は価値がありますし、スポットから定番化した商品もあります。高級ライン展開だからこそ、平飼い卵に対する信頼性を上げることにもつながります。また、食品メーカーだけでなくホテルでは、季節や顧客属性に応じたダイナミックプライシングの取り組みも、現在盛んになってきました。ハイシーズンや特定インバウンドに対し別価格を設定し、サービスの内容と販売価格を変えるという方法です。現在、企業が直面している価格転嫁問題を乗り越えるステップとなることが期待されています。また、部分的ではありますが、より良いサービスを求める層にむけて、アニマルウェルフェア移行コストを解決する一助と可能性があります。クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Articleエシカルマルシェ、上智大イベント出展報告 Next Article畜産場の内側からのSOS:鶏たちの最後の一日 2024/06/17