ARCプロジェクトチーム:新聞部の取り組み

新聞部は、2025年8月に、畜産の現状・アニマルウェルフェア(以下AW)を伝える新聞『動物の未来TIMEs』第1号を発行しました。
この新聞の目的は、消費者や畜産関係者にAWの最新情報を発信することです。優しい伝え方を心がけることで、子どもも含めた多くの方に畜産動物たちの現状を届け、AWを求める世の中の機運を作りたいと思っています。その先には、企業のAWへの取り組みの強化や、動物愛護法改正(畜産動物たちも法律で守られるようになること)などもあると信じています。

 第1号では、「アニマルウェルフェアの未来」という副題をつけ、鶏・豚・牛の現状や、AWに配慮された商品の選び方などを記載しました。第2号では、採卵鶏に特化し、読者が卵を購入する場合は、平飼い卵を選択したくなるような紙面にすることをゴールにしました。

 新聞には、AWを取り入れる生産者や企業の方へのインタビュー記事も載せています。インタビューを受けてくださった生産者や企業の方とやりとりをさせていただくと、畜産動物たちへの愛情と、動物・地球環境・人間全てに優しい社会であってほしいという強い思いが伝わってきます。また、取材する中で、採卵鶏たちにも会うことができました。実際にケージ飼育と平飼いを見たら、一般的な感覚をもった人なら、間違いなく平飼いを選ぶと確信をもって言えます。インタビューに協力してくださった方の思いを伝え、工場畜産に苦しむ動物たちを助けるために、一人でも多くの消費者にAWの選択肢を早急に伝える責任を感じています。

 私たちは様々な施設に、新聞の設置の依頼をすることにも力を入れています。その結果、第1号は把握しているだけで合計87施設・6665枚配布することができました。主な設置場所は、教育機関・図書館等公共の施設・飲食店等店舗・動物病院・イベント会場等です。大きな成果として、教育機関にたくさん配布することができました。具体的には、小学校5校・中学校6校・高校2校・大学5校、(中高一貫校などは小さいほうの校種で集計)。そして、畜産科を抱える農業高校にも28校ご協力いただきました。全教育機関のうち、全校生徒または畜産科の生徒全員に配布してくださった学校は24校です。全教室に掲示してくださったり、生徒が自由に手に取れるよう校内に設置してくださる学校も多くありました。また、4校の農業高校では、畜産の授業で『動物の未来TIMEs』を使われるとのことでした。

 校内配布を承諾してくださった学校のご反応をいくつか紹介します。
都内の私立の中高一貫女子校の担当の先生より、「本当に、本当に、ありがとうございます!!!『動物たちが幸せな世の中に…』と常日頃思っており、消費者として出来る行動を少しでも、と卵は平飼いのものを、乳製品は牛たちが放牧で暮らしている牧場の商品を、と選択していますが、それをまわりに働きかけるところまではできずにおりました。消費者が賢くならなければいけない。これからの社会を担っていく生徒たちには、ぜひそうあってほしいと思っています。」というお言葉をいただきました。
また、愛知県の農業高校の教頭先生は、「うちもアニマルウェルフェアに取り組んでいます」「畜産科だけでなく農業科の生徒全員に配りたい。配ってみて生徒の反応を見てみたい」とおっしゃっていました。
 逆に、校内設置を承諾していただけなかった農業高校の副校長先生が、理由を教えてくださりました。「『動物の未来TIMEs』に書かれていること(AWに配慮した飼育のこと)がいいということは間違いないんです。でも、この新聞を授業で使って、生徒達がじゃあ、うちの高校も放牧にしよう、つなぎ飼いをやめて牛舎を牛が自由に動けるようにしよう…となったら、私達が困ります。牛舎を建て替えるお金はありません。さらに、近隣の酪農場は繋ぎ飼いです。ここに載ってる繋ぎ飼いの写真の通りです。生徒達が、じゃあ地域の酪農場も繋ぎ飼いをやめようと言い出したら、困ります。地域全体への影響があります。」このお話を聞き、学校教育や畜産経営の現場にAWを浸透させていくためには、現場の方個人の「AWが必要だ」という思いだけでなく、日本全体の価値観や構造を変えていく必要性があると感じました。

 2号目につきましてもこれから設置依頼を始めます。号を重ねるごとに、設置協力施設の数を増やしたいと思っています。教育機関に関しては、目標は大きく、いずれ全国の学校に配布することを目指したいです。
 新聞部では、一緒に執筆や設置依頼をしてくださるメンバーを募集しています。ぜひ一緒に世の中を変えましょう!!

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